近時の雑感

会社で働いている人は、体調が本当に悪ければ遠慮なく仕事を休むべきだし、ブラック企業で酷使されてそうなったなら尚更である。ブラック企業の場合は死にそうになることだってあるわけで、そこでブラック企業に忠誠を尽くして死ぬことほどつまらんことはない。もし労災が認められたとしても何なのか。いちいち報道されたりもしないだろう。そういうブラック企業からは躊躇なく退職すべきなのは当然である。奴隷労働は奴隷主(=資本家)にとってのみ美談である。


今日の一言

「損切り」こそ最も重要な「良く生きるコツ」である。


今日の一言

堂々として自信満々で、言うことも一本筋が通っている。それだけで人は承服するものです。


ケーキと議論

よく知られている、ケーキを公平に切る方法。1つのケーキを2人で食べるため半分に切るが、2人とも少しでも多くのケーキを食べたい。この場合、片方がケーキを2つに切り、もう片方が1つを取る。残った1つが切った方のものとなる。これが「公平な議論」である。どちらの立場であっても受け入れる、ということ。自分が相手の立場だったら受け入れない主張をする人の話を聞く意味は無い。


十思

吉田松陰1

吉田松陰はこの地で処刑された。

吉田松陰2

辞世の歌。極めて純粋な人物だった。

吉田松陰3

私利私欲は一切なし、命の危険も顧みず。ここまで凄い人物はほぼ存在しない。


近時の雑感

日本人は水と安全はタダだと思っている、という箴言(?)がありますが、政治的言論の自由もまた空気のように意識せず享受しているのです。水に苦労し(綺麗な水は無く、汚い水で病気になる)、安全ではない(強盗や傷害・殺人が多発する)。そういう環境に生きる人の方が世界では多数なのであり、政治的言論の自由についても同じです。匿名にとどまらず顕名でも、時の政権の見解と異なる見解を世間に公表できるし、公表して何の制裁も受けません。地上波TV放送で堂々と政権を批判しています。これに対し、例えばアジアのあの国やあの国ではどうでしょうか。検閲で公表自体ができないとか、公表したら社会全体から袋叩きに遭う(かつ犯罪になる)とか。政治的言論の自由、これこそが今の日本で最も素晴らしいことであり、かつ、今の日本人が最も意識しないことなのです。


今日の状況

今日は千葉地裁に行きましたが、電車は遅れはあるものの、概ね問題なく運行していました。ただ、新聞がスポーツ紙以外ほとんど売られていません…印刷や運搬のあたりが被害を受けているのでしょう。と思ったら新聞休刊日でしたかw


明治天皇

「明治天皇(著:ドナルド・キーン、訳:角地幸男、発行:新潮社)」の文庫版1巻〜4巻を読んだ。初出は新潮45の1995年1月号〜2000年4月号なので、もう20年以上前の作品である。著者は日本文学史の碩学であり、日本史にも造詣が深い。欧米人にして日本についてここまで識見があり、かつそれを一般人(欧米のを含め)向けにわかりやすく書いてくれる人物は大変貴重である。明治天皇について深く研究し高い識見を有する日本人は大勢いるであろうが、客観的・中立的、かつ網羅的に書ける人は多くないであろう。明治天皇も他の全ての同時代人と同様に「時代の人」であり時代的限界を当然に有していたが、君主として「国家国民のため」という主観的意思のもと行動し続けたのは、まさに言うは易く行うは難しであり、それが故に偉大である。君主というもの、私利私欲に走ろうと思えばいくらでもできるのである。安逸で贅沢で放埓な生活もできるし、国家運営を自らの意向のみで独裁的に行うこともできる。しかし明治天皇はそのいずれもしなかった。多くの歴史小説がいわば「紀伝体」であるのに対し、この本は(伝記文学のため)「編年体」でありそこがこの本の特徴であると共に価値となっている。人は編年体で生きているのであり紀伝体で生きている人はいない。その時代の人の感覚を追体験するには編年体こそ相応しい。しかし編年体はともすれば相互に関連性のない事実の無味乾燥な羅列に堕してしまう危険があり、伝記文学であっても編年体で読ませる筆力は並大抵のものではない。本書の舞台は今から167年前頃から107年前頃までである。時代はまさに帝国主義の真っ盛り、力がそのまま正義であった。明治天皇は1852-1912、同時代の君主はイギリスのヴィクトリア女王が1819-1901、ドイツのヴィルヘルム2世が1859-1941、ロシアのニコライ2世が1868-1918、である。ちなみにアメリカのリンカーン大統領は1809-1865、黒人奴隷に対しては1862年に奴隷解放宣言をしたがインディアン(アメリカ先住民)に対しては無慈悲で残酷であった。本書で今日の日本人に特に教訓となるのは、ひとつは日清戦争における旅順虐殺である。日本人捕虜の死体に対する清国兵の非道な行為に軍として逆上したという経緯のようであるが、かといって正当化されるものでもない。このような行為は軍の上層にとって無意味かつ有害であり、軍として命じる意味は無い。しかし人類の歴史は戦争においてはこのようなことが避け難く起きることを示している。綺麗に戦う、つまり戦闘員は殺すが非戦闘員は殺さない、戦術的に無意味な殺戮はしない、とはいかないのが現実の戦争なのである。この事件は世界で報道され日本は批判され(著者は、欧米の軍隊が世界の片隅の「原住民」を虐殺した記事を西洋人が読んでも軽く受け流す、と当時の欧米人の意識を明らかにするが)、アメリカとの条約批准を難航させたが決定的な悪影響は生じさせなかった。このことも実に興味深い。今日の我々は、中共による天安門事件とか香港弾圧とかをどう考えるであろうか。もうひとつは閔妃暗殺である。名目上の「主犯」は大院君であり朝鮮人も参加しているが、黒幕は三浦梧楼で実行犯の主体も日本人であり、要するに三浦がやったのである。このような凶暴な殺人はもちろん正当化できないし、実際軍法会議にかけられ日本人が計画実行したことも明らかにされたが、判決は無罪であった。帝国主義とはそういうものと言ってしまえばそれまでであるが、この時に伊藤博文が「朝鮮のことは朝鮮にまかせるという不干渉政策を採るべきである」と考えていたのは興味深いし、後のことを考えたら皮肉でもある。遅くともこの時が歴史の分かれ道だったと、歴史の高みにいる今日からは言えるであろう。今日の我々は、ロシアのクリミア併合をどう考えるであろうか。


正倉院の世界

正倉院

「正倉院の世界 皇室がまもり伝えた美」は、有名な宝物を間近に見られる貴重な機会である。これまで正倉院展は71回、しかし東京では3回(昭和24年、34年、56年)しか行われていないと。螺鈿紫檀五絃琵琶は現物は思ったより大きく保存状態も良い。絃まで残っているとは…しかも模造品の出来も素晴らしく、製作過程を見ても大変なもの。1260年以上前にも西方の誰かが同じように大変な手間をかけて作ったということだ。蘭奢待も思ったより大きい。足利義政と織田信長と明治天皇が切り取っているが、いずれも思ったより大きく切り取っている。碁石は思ったより小さかった…


ベルサイユのばら

ベルサイユのばら、言わずと知れた傑作漫画であり、もはや古典である。1972年週刊マーガレット21号〜1973年52号まで連載されたものなので、なんと今から47年も前の漫画なのである。作者の池田理代子は当時25歳という若さ、デビューから5年しか経っていない若手であった。それなのに最初から絵柄が完成しているのがまず凄い。そして歴史の細かいエピソードを上手く取り込んでいる。だいたいオスカルとか明確に(歴史上の人物と絡めるため必然だが)1755年生まれと設定しているから、作品の後半はもう32歳くらいなのである。それであの恋愛劇をやって読ませる筆力・構成力は本当に凄い。そもそも後半はフランス革命の複雑な政治劇なのであり、それを少女漫画誌に連載するのも(編集部が)凄い。色々凄いことが重なって古典はできるのだなあと思わせられる。主人公はマリー・アントワネットであるが、そのとてつもない(まさに天文学的な)額の浪費、それがためにフランス革命は起きたのであり、そこまでは浪費しなかったからイギリス王室は続いているのであろう。君主(王妃だが)は質素倹約に努め、国民の生活を考えなければならない。たとえ十分でなくともその姿勢だけでも違ったであろうに。あそこまで浪費されては、その浪費がゆえに「96%の」フランス国民が貧窮に喘いでいては、アントワネットの悲劇的最期に同情心も起きないというものである(非人道的な行為に対する非難は別途あるが)。


近時の一言

推敲は大切。読み返せば直すべき点はあるものである。一晩おけば尚更である。


今日の一文

人生、決断の連続である。しかもその決断は、いくら重大なものでも短時間に為さねばらなない。早碁のようなもので、何もしなければ時間切れで「負け」なのである。もちろん、悪手を打っても負けである。そこをなんとかかんとか、最善手ではないにせよ「敗着」ではない手を打ち続ける。そういう連続が人生なのである。


近時の雑感

太古の昔から、大人は子供をバカにし、子供は大人を糾弾する。大人も子供時代は大人を糾弾していたし、子供も大人になったら子供に糾弾されるのである。具体的に何をどうするという建設的な話が無ければ、それが繰り返されるだけで、何も変わらない。建設的な話が実行できないなら、どうするの?「健康の為なら命もいらない!」かな?「先ず隗より始めよ」は千古の箴言。



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