CSR

昨日のCSR普及協会公正競争研究会は「企業結合(M&A)における独禁法上の審査手続」と題してW弁護士のご発表。企業結合規制の概要としては、実体規制(競争制限効果のある企業結合の禁止)と手続規制(事前届出義務・待機義務)がある。待機期間(禁止期間)は短縮可能だが、実務では担当課長の決裁が下りる日をもって待機(禁止)の義務が無くなるところ、その担当官が忙しいかどうかという属人的要素が大きいとのこと。担当官の心証を良くすることが重要。手続規制に違反すると、合併無効の訴えや200万円以下の罰金の可能性があるが、前者は勿論のこと後者も実例が無い。後者に至っては「(合併延期による)違約金の方が高いので…」という企業側の本音も。いずれにせよ再発防止策で終わらせることが多い。事前届出義務に関する事例で、キヤノンと東芝メディカルシステムズの件で、日本の公取は「今後こういうことをするな」との注意と申入れだったのに対し、欧州委員会は「最大で同社(キヤノン)の全世界年間総売上高(5000億円近く)の10%の制裁金を課す可能性がある」と。エライ違いである。事前届出については日本の公取は内部で(産業分野別に)6班に分かれており、年50件以下の班もあれば年100件以上の班もあると。担当官が忙しいかどうかもマチマチで、担当官との関係を良好に保つことが重要なことに繋がるのである。企業結合には水平型・垂直型・混合型(純粋混合型)とあるが、そう聞けば混合は「水平かつ垂直」だと、日本人なら思うだろう。しかし純粋混合型などは逆に「水平でなく、かつ垂直でもない」のである。混合は「conglomerate」の訳?のようだが、誤訳の気味あり。


ワークショップ

昨日、日本政策金融公庫とのセミナー・ワークショップ「創業まもない社長さん要注意!社員採用時の勘違い」に、ワークショップ担当弁護士の一人として参加しました。ワークショップ用の想定事例は二つ。一つ目はパワハラ。そもそもパワハラは法律で明確に定義されているものではなく、一応「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」とされています。上司から部下のみならず、部下から上司に対しても、同僚同士でも起こり得ます。パワハラはセクハラと違って、適正な指導・叱咤との差異が微妙です。ただ、必要ない言葉(給料泥棒と罵る等)や必要ない行為(業務と無関係な草むしりをさせる等)は、パワハラと認定されやすいでしょう。それでも、1回だけならなかなか…パワハラというもの、必ず繰り返されるものです。必要ない罵倒文言や必要ない制裁措置は、発動者のムシャクシャした気持ちをおさめるだけで、対象者の反省や技術向上に繋がりません。なおセクハラは、そもそもそういう発言や行為をする必要がないですからね。想定事例の二つ目は試用期間。そもそも「存続期間」つまりその期間が終われば当然に労働契約が終了するのか、「試用期間」つまりその期間が終わっても当然には労働契約を終了できないのか、という問題です。判例により試用期間は解約権留保付労働契約と解されており、曲がりなりにも雇用契約なのです。つまり、解雇は当然にはできないということ。試用期間故に正式な雇用契約における解雇よりは緩く解されますが、客観的に合理的理由があり社会通念上相当として是認できる必要があります。要するに技能が著しく欠けているといったことであり、それを逐一証拠化しておくということです。


CSR

本日の日本CSR普及協会のセミナー「景品表示法・下請法の最新動向と予防法務の注意点〜取締り強化が顕著な両規制の対応のポイントを短時間で総ざらい〜」は、管理人が所属している公正競争部会の担当です。今回のセミナーは管理人は発表担当としては参加しませんでしたが、準備段階の勉強会には参加しています。
景品表示法は、昨年4月から課徴金制度が施行され、本年1月には自動車会社の燃費不正に4億8000万円余の課徴金が課されました。あらゆる業種で「今だけ安いよ」という有利誤認表示が蔓延っています。弁護士業界も他人事ではないのですが…。管理人は東京弁護士会で弁護士の業務広告をチェックする立場で十数年やってますので、そういう事例を数多く見ています。この種の問題の改善には、一にも二にも摘発しかありません。あらゆる業種で消費者庁の活躍を期待したいところですが、企業として消費者庁から調査を受けた場合の対応や、そもそもそういうことが起きないよう予防する対策は、そういうことに詳しい弁護士に相談していただくほかありません。
下請法は、昨年12月に運用基準が改正され、違反行為事例が大幅に増加しています。安倍内閣の方針で、下請けいじめを厳しく摘発するようになっている模様。これは以前少し書きましたが…。アニメ業界では一緒に働いていても雇用ではなく業務委託の人もいますので、契約形態を正確に意識する必要があります。


CSR

本日のCSR研究会は、セミナーに向けて景表法Q&Aと下請法Q&Aの検討。景表法については企業内部で広告についてのせめぎ合いがある。マーケティング部門が内容を決めて、直前でリーガル部門に回してくる。法に抵触しそうな場合でも、印刷なら高額の損失が発生する…。黒に近いグレーなのか、白に近いグレーなのか、実務的にはそこで対応が分かれるようで…。 -----

CSR

昨日のCSR研究会は、景表法関係の最新動向および実務上の留意点についてY先生から、下請法の運用基準についてH先生から、ご発表?があったわ。
前回の続きやな。
景表法に関して、課徴金を巡る企業と消費者庁との攻防は、大変興味深いところやで。
場合によっては数億円の問題やからな。
例えば、タオルの製造会社が、洗濯による劣化の試験を通常100回しかしないところを500回やって、2%しか劣化しない高性能なタオルについて、
「500回洗濯して2%しか劣化しません」と言わず、「何回洗っても大丈夫!」と言うのよね。
そう言わんと主婦に届かん。具体的な数値を言ったら理解してもらえん。
やけど、何回洗っても大丈夫やない。少しは劣化する。従って誇大広告、つまり不当表示というわけや。
営業サイドの気持ちはわかるけど、正確には嘘である、ということを言ってはアウトなのよね。
でも、それを徹底させるには、そういう嘘を言っている競合他社をどんどん摘発するしかないのよ。
そうでないと、悪貨が良貨を駆逐して、正直者がバカを見る結果になるだけだわ。
不当表示の事例としては、三菱と日産の件が大きいな。色々とw
課徴金納付命令が出ないのは、対象期間を通じて、不当表示につき「知らず、かつ、知らないことにつき相当の注意を怠った者でないと認められるとき」なんや。
知ってしまったら、可及的速やかに対象行為をやめにゃならなんで。
そういう判断は現場ではできないし、社長でも難しいでしょうね。
ということは…
そういうことに詳しい弁護士に相談すべき、っちゅうこっちゃw
そういうことねw
まあ、公平に言って、金額の規模が小さい案件では、実際に課徴金納付命令が出るのか、ということはあるけどね。
下請法違反では、改善措置額1,000万円以上が事実上の基準になっているようだわ。

フィフティ・フィフティ

まれによくある相談なんだけど…
突っ込まないぞw
いや、そこはいいからw
2人で株式会社を立ち上げて、同額出資して株式は50%ずつ。仲の良い間はいいけど、
一旦仲が悪くなると、非常に困ったことになるのよね。
2人とも代表取締役、ということはあまりない。
たいてい、1人が代表取締役で、もう1人は取締役であればマシなほう、全く何の役職にも就いていないこともあるわな。
物理的に社印と通帳とカードを持っている方が、やりたい放題になるのよね。
もちろん、代表取締役になった方が持ってるわけで、つまり代表取締役のやりたい放題で、もう一方は何もできない…
取締役の暴走に対しては株主総会で解任する仕組みなのに、それができないからね。
全く何もできないわけやなくて、会計帳簿閲覧請求とか、できることはある。
また、例えば取締役報酬額は基本的に株主総会決議事項やから、そこでプレッシャーをかけることもできる。
勝手に増額したら業務上横領やぞ、ってな。
ただ、配当するように請求することはできないし、株式を買い取るように請求することもできないのよね。
譲渡制限付きでも株式を第三者に譲渡しようとして承認要求で買い取らせる流れはあるけど、そもそもこんな厄介な会社の株式を買い取ってくれる人などいるはずもなく。
そういうこっちゃ。ぴったり50%ずつなんて、仲が悪くなったら会社は株主総会決議事項は何一つ決議できん。
もし2人とも代表取締役やったら、会社は何一つ意思決定できずデッドロックに陥って活動停止するで。
2人で会社を立ち上げる時は、代表取締役になるほうが出資つまり株式を49%、もう一方が51%、とすべきや。
そういうことね。
今回は綺麗にまとまったところでこれで終わりとしようかなw

CSR・対談形式

初めまして。相澤春菜っていいます。諸般の事情でこちらでお世話になってます(^^;
こんにちは。柚木ミユです。つーか、諸般の事情ってなんやねん!
まあまあ、それは訊かない約束で。とりあえず廃棄処分にはなってないってこと!
ところで昨日のCSR研究会なんだけど。
切り替え早いな…
CSRってのは「Corporate Social Responsibility」の頭文字で、「企業の社会的責任」ってやつね。
しかも何やら難しいことしゃべりだして、読者の戸惑う顔が見えるようや。
管理人はその公正競争部会で、独占禁止法とか下請法とか景表法とか、そういうのを研究してるの。
ほうほう、それで?(わかったふり)
昨日の話題も色々盛り沢山だったんだけど、公取委の違反行為類型別措置件数で、「買いたたき」が平成24年度98件、25年度86件から、26年度735件、27年度631件と急増したのが興味深かったわ。
親事業者が下請事業者に対して、量産が終了したのに単価を見直さないとか、労務費等のコスト高騰が明らかなのに単価を据え置くとか、一方的に何%減額しろとか、そういうやつやな。
なんだ、ミユちゃんわかってんじゃん。さっきの「ふり」は何だったのさ!
それは読者を欺く仮の姿…
読者を欺かないでよね!
「買いたたき」の措置つまり「摘発」が急増したのは、アベノミクスで消費が拡大しないことから、労働者の収入を増やそうという政策的圧力があったのではないんかなと。
しかも無視!
まあいいわ。とにかく労働者としては公取委に頑張ってほしいけど、企業としては「合意した金額がなぜダメなのか」は永遠の課題ね。
空を飛ぶ鷲には地を這う蟻の気持ちはわからぬ…
また何か変なことを言い出したわね…
とにかく今日はこの辺で一旦お開きとしましょう。
合点承知の助!
ミユちゃんは次までにちゃんとキャラを決めておくように!

時季変更権

ネット上でプチ話題?になっている「ゲーム発売日なので有給とります」の件。これが「モンスター」ではない、のは当然であり、なぜ「モンスター」だと思うのか、そのほうが摩訶不思議です。時季変更権とのセメギアイの中で、「そのくらいは譲歩してくれよ…」ということか。それなら気持ちとしては理解できますが、モンスターではないことに変わりはありません。時季変更権の要件は「事業の正常な運営を妨げる」ことであり、諸般の事情から総合判断されますが、それは会社側の事情です。

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契約書と現実

昨日、日本政策金融公庫と東京三弁護士会の共催のセミナー「弁護士が経営者に伝授!トラブルを防ぐ契約書のポイント」に、ワークショップ担当弁護士の一人として参加しました。契約書は紛れもなく?日本語で書かれていても、一般の方は読んでもピンとこないのが現実。結局、弁護士に読んでもらうべき、ということになります。他方、数十万円規模の契約では弁護士に依頼するのも費用対効果でどうなんだ、そもそも相手方の感情を害して…というのも現実です。

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ステマ

日弁連が「ステルスマーケティングの規制に関する意見書」を出しました。その趣旨は、景表法の不当表示の内閣総理大臣指定に「商品又は役務を推奨する表示であって次のいずれかに該当するもの」で「1 事業者が自ら表示しているにもかかわらず、第三者が表示しているかのように誤認させるもの」「2 事業者が第三者をして表示を行わせるに当たり、金銭の支払その他の経済的利益を提供しているにもかかわらず、その事実を表示しないもの。ただし、表示の内容又は態様からみて金銭の支払その他の経済的利益が提供されていることが明らかな場合を除く。」を追加せよと。

いや、日弁連も良い提言をすることがあるんだ。この件はガンガンいくべし。米国やEUでは既にある。良いことはどんどん取り入れるべし。「誤認させる」「誤解させる」「勘違いさせる」これは全て「騙す」ということであり、「騙す」という行為は徹底的に糾弾されなければならない。

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今日の雑感

本日、グランドニッコー東京台場(グランパシフィックLE DAIBA改め)で開催されたJapan Content Showcase 2016(TIFFCOM)で、ELNの無料法律相談を担当しました。これには海外のブースも多く、海外の方々の相談も多い。典型的には、日本の企業との契約書のチェックや作成等。契約書は大切です。意外と名の知れた大企業でも弁護士を使わず契約書がいいかげんだったりますが…。ところで今日の締め?に出展社の一つのTBSが樽酒?を鏡割りして乾杯をしていましたが、まだ初日なんですけど? -----

CSR

本日は日本CSR普及協会主催のセミナー「独禁法違反調査手続の実際と企業の実践的対応〜平成27年12月公表の公取委の審査手続指針を踏まえて〜」です。管理人は勉強会のメンバーですがパネリストではありません。
公取の調査官(審査官)の立入調査権は間接強制であり任意とはいいにくい。会社が弁護士とやりとりしたメールログ等は欧米では秘匿特権の対象となるが、日本では難しい。かといって権利は戦って勝ち取るものであり、最低限、秘匿特権?対象データは予め分離しておく、弁護士の意見以外の事実関係は別途情報提供する、調査官との交渉を記録する(後の異議申立てのため)等、抵抗はすべきだろう。
供述聴取は任意と審尋が別に定められている以上、任意は文字どおり任意であり拒否しても不利益はないはずだが、実務では調査官はキーパーソン毎に担当者も聴取部屋も決めており、引き下がることはない。一方、法制度上、会社が調査に協力的か非協力的かは関係なく、単純にFAXの順番で課徴金減免は決まる。それで数億円といった違いが生じるのである。公取が来る時点でカルテル等の独禁法違反行為は事実と考えざるを得ないのが現実。会社としては一分一秒でも早くキーパーソンから事情聴取して、所定の書式を埋め、FAXするのみである。調査官の調査はまず物品から始まる。そこで1時間やそこらはかかる。そこで事情聴取しなければならない。物品調査が終わって調査官がキーパーソンを連れて行こうとする段になって「任意だろ、少し待って」と言うようでは既に手遅れ気味である。くどいようだが調査官は待ってくれない。任意なのに。それが現実。なお審尋は手続や聴取形式が面倒であり、調査官としても選択したくないのである。調査官には協力的にした方が、後々良いことが期待できる。減免申請の対象範囲とか、現実には流動的である。はっきり言って、弁護士でも「わかって」いなければ全く対応できないのが公取の調査であり課徴金減免申請である。なにしろ突発的事態であり一分一秒を争うのだから。夕方には「枠」は埋まっているぞ。 -----

ELN

昨日のELN月例研究会は、「テレビ番組制作に関する法律問題」と題して、梅田康宏先生と中川達也先生のご発表。司会は前田哲男先生。テレビ番組の制作に関しては、著作権・肖像権・パブリシティ権・名誉権・プライバシー権、そして放送法等が論じられるが、敢えてそれら以外を解説する回。撮影許可に関して道路交通法・道路運送車両法、公園での撮影で都市公園法、喫煙や焚火で消防法、びわ湖テレビ事件が有名な銃刀法、他国での合法薬物使用で麻薬等取締法、幼児の子役で労働基準法、その他、赤十字の使用や通貨模造や…と、大変盛り沢山の内容でした。また、著作権法13条2号で「告示」も著作権の対象とならないとされており、日本銀行券の様式(デザイン)は告示で定められているため、著作権なし?…財務省(大蔵省時代?)への電話問合せでは著作権はあるが行使しないという回答だったが、という興味深い裏話?も。 -----


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