CSRセミナー

昨日の日本CSR普及協会セミナーは「競合他社とのM&A、事業提携における独禁法の注意点〜企業結合規制の基礎と独禁法リスクを踏まえたプロセスの進め方〜」と題して、まず若井先生が独占禁止法における企業結合規制の概要を講演し、次に板崎先生と渥美先生と若井先生がパネリストで花本先生が司会のパネルディスカッション。諸先生方は実際に公取や申請企業の代理人として活動してきているので、まさに実務の現場の、法律や規則には書いてない勘所が満載の充実した内容でした。管理人は勉強会(年一回のセミナーの準備という意味もあります)で聞いているところですが、それを3時間に過不足なくまとめて素晴らしい。こんなに充実した回も珍しいというほどのもの。まあM&Aや事業提携で公取と折衝する立場の人(企業の担当者や弁護士)はそんなに大勢いるわけではないでしょうから、広く一般に聴講すべきものではないのでしょうが…。しかし、ビジネス、それも大きなビジネスの最前線ではどのような議論が戦わされているのか、それを知ることはビジネス一般においても大変有意義なことです。


CSR

昨日のCSR研究会は、来たるセミナーの打合せ(まあ管理人はパネリストではないのですが…)。事業統合計画について、想定事例における課題と回答。〇業統合計画、これはA社とB社が共同新設分割により化学製品Xの共同生産会社Tを設立する。∋業提携計画、これはB社のQ工場でのXの生産を中止してA社のP工場に集約し、A社からB社へOEM供給を行う。それぞれ独占禁止法上の課題は何で対策はどうか。届出要否の検討(届出手続の対応)、AB両社の情報交換における留意点(クリーンチームの組成と運用)、その他諸々。例のガンジャンピングの問題も重要で、不当な取引制限は暗黙の合意でも足りるので先走って競争制限的な行為をとってしまわないよう注意が必要。クリーンチームは全案件で必要というわけではないが…。クリアランス(事前相談)は実務上はそこまではせずに外部の弁護士に相談し意見をもらって進めることが多いとか。よくある質問は「で、どの法律事務所に頼めばいいの?」というやつ。それを言っちゃあオシマイよ?(いや始まりか…)


CSR

本日のCSR勉強会は、前回に続き11月のセミナーの準備。企業結合審査対応の実務というテーマで、司会やパネリスト等を決め、具体的な発表内容を決めます(管理人は登壇しませんが…)。項目として、届出前相談、公取委に対する説明、ガン・ジャンピング、といったところ。どのような事例を使うか。そして聴講者にとって重要となろう問題解消措置は。ガン・ジャンピングは管理人は以前書きましたが、事前届出義務・待機義務に違反して、企業結合を前倒しして実行してしまうと、企業結合自体を否定されてしまう危険が生じます。検討段階においては誰をクリーンチームに入れるかが実務において重要となるでしょう。実務の担当者としては、ではどうやったらそういった危険を回避して問題なく企業結合を実現できるのか、という逆引きの観点からの説明が求められるでしょう。検討段階で知る情報を、横には遮断し、上には薄める。最も上はもちろん代表取締役ですが、ある意味薄まった(抽象化された)情報で判断しないといけないわけで、中小企業とは無縁の世界でしょう。

ELNシンポジウム

本日はELN第15回シンポジウム「スポーツと法」が開催されました(管理人は監事として総会における監査報告で関係しました)。チケットビジネスについてぴあの渡部選人氏、放映権ビジネスについてPLMの根岸友喜氏、アンブッシュマーケティングについて大橋先生、スポーツ仲裁について横山先生、がそれぞれ報告されました。大変興味深かったのは、根岸氏の報告による、米国MLBのTVによる視聴者の平均年齢が54歳であると。これは凄いことです。米国のTV番組はほぼ有料という事情があるとはいえ、もはや若者はTVを見ないのです。TVというメディアは世代を超えられないオールドメディアということ。今後、日本もこの傾向が強くなっていくでしょう。若者はTVもPCも持たず、持つのはスマホのみ。あと一世代以内に、メディアの勢力図は様変わりするでしょう。

CSR

本日のCSR勉強会で話題となった「ガン・ジャンピング」は、企業結合において規制の事前手続前にM&A契約を締結してしまうとか、事前手続の完了後でなければ許されない行為(情報共有等)を完了前にしてしまうとか、そういう「フライング」です。日本国内の独禁法への対策はできていても、海外諸国の競争法規制(ガイドライン含め)への対策を万全にするのは難しい。今般、公取が実態調査報告書を公表しました。

CSR

本日のCSR勉強会は、司法試験の経済法の過去問から、不振事業の抗弁の事案。化学製品Xは既に2社撤退し2社が赤字でやっている。工場の稼働率も5割4割。それでJVを作って9割だ、といけるかどうか。輸入品10%だが品質差はなく多頻度小口配送等のきめ細かな要求への対応で少し割高も受け入れているが、価格圧力はある状況。より競争制限的でない方法があるのかないのか。外資や産業再生機構に格安で売り払うとか。倒産村はJVを認めたがるが、公取は第三者という新規参入者を求めたがる。JVでいくかOEMでいくか…いずれにせよ、受験予備校の教えるように?気軽に違法と断じられるものではないと。場合分けや問題解消措置で悩みを見せないと…

CSR

本日のCSR研究会は「石油会社並行的企業結合」と題して、H先生のご発表。出光興産株式会社による昭和シェル石油株式会社の株式取得及びJXホールディングス株式会社による東燃ゼネラル石油株式会社の株式取得に関する審査結果について研究。JVのジクシスから、JX統合当事会社は25%の株式全部を手放させるが、出光統合当事会社は25%の株式のうち5%しか手放させない。これも全部手放させるのが明解であり、そうでないと競争的関係を構築できないようにも思えるが、もしそれをやったら競争に負けて消えてしまうという予想。そのため、20%持たせつつ協調的行動はとるな、というなんとも微妙な問題解消措置を講じさせるというのです。

裁量労働制

裁量労働制って、正確に運用するのは結構大変なのですが。それはそれとして、資本家がこれを推進する以上、労働者にとって不利なのは必然当然アタリマエ。残業時間が増えるか減るかとか議論すること自体が資本家の罠であって、増えるに決まっているわけですよ。労働者を安くコキ使うための裁量労働制ですから。裁量労働制で「輝く私!」などという広告塔、そういう類型に当てはまる人が、現に裁量労働制で働かされている人のうち、千人に一人、万人に一人、実在するかもしれません。で、それが何か?

現行法上の裁量労働制を正確に(つまり適法に)運用して初めて、それ以上のことを言う資格があるのです。


CSR

本日のCSR研究会は「新日鐵住金による日新製鋼の株式取得の事例〜公正取引委員会報道発表資料平成29年1月30日〜」と題して、K先生のご発表。溶融めっき鋼板のうち溶融亜鉛ーアルミニウムーマグネシウム合金めっき鋼板の件。市場画定は前者か後者か。後者に需要の代替性が無いから後者で画定といいつつ、前者の隣接市場からの競争圧力が限定的、つまり無いわけではない。結局は値段の問題であり、後者は高品質のため今の値段なら前者からの圧力は無いが、値上げをすれば仕方なく代替する可能性も出てくる。そんなことより問題解消措置の対象会社の神戸製鋼所は数%ずつ株式持合いではないか。10%未満は問題ないとする基準に対して、実務的感覚としては数%でも持ち合えば身内のような…さらにステンレス冷延鋼板についても議論しました。

CSR

昨日のCSR普及協会公正競争研究会は「企業結合(M&A)における独禁法上の審査手続」と題してW弁護士のご発表。企業結合規制の概要としては、実体規制(競争制限効果のある企業結合の禁止)と手続規制(事前届出義務・待機義務)がある。待機期間(禁止期間)は短縮可能だが、実務では担当課長の決裁が下りる日をもって待機(禁止)の義務が無くなるところ、その担当官が忙しいかどうかという属人的要素が大きいとのこと。担当官の心証を良くすることが重要。手続規制に違反すると、合併無効の訴えや200万円以下の罰金の可能性があるが、前者は勿論のこと後者も実例が無い。後者に至っては「(合併延期による)違約金の方が高いので…」という企業側の本音も。いずれにせよ再発防止策で終わらせることが多い。事前届出義務に関する事例で、キヤノンと東芝メディカルシステムズの件で、日本の公取は「今後こういうことをするな」との注意と申入れだったのに対し、欧州委員会は「最大で同社(キヤノン)の全世界年間総売上高(5000億円近く)の10%の制裁金を課す可能性がある」と。エライ違いである。事前届出については日本の公取は内部で(産業分野別に)6班に分かれており、年50件以下の班もあれば年100件以上の班もあると。担当官が忙しいかどうかもマチマチで、担当官との関係を良好に保つことが重要なことに繋がるのである。企業結合には水平型・垂直型・混合型(純粋混合型)とあるが、そう聞けば混合は「水平かつ垂直」だと、日本人なら思うだろう。しかし純粋混合型などは逆に「水平でなく、かつ垂直でもない」のである。混合は「conglomerate」の訳?のようだが、誤訳の気味あり。


ワークショップ

昨日、日本政策金融公庫とのセミナー・ワークショップ「創業まもない社長さん要注意!社員採用時の勘違い」に、ワークショップ担当弁護士の一人として参加しました。ワークショップ用の想定事例は二つ。一つ目はパワハラ。そもそもパワハラは法律で明確に定義されているものではなく、一応「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」とされています。上司から部下のみならず、部下から上司に対しても、同僚同士でも起こり得ます。パワハラはセクハラと違って、適正な指導・叱咤との差異が微妙です。ただ、必要ない言葉(給料泥棒と罵る等)や必要ない行為(業務と無関係な草むしりをさせる等)は、パワハラと認定されやすいでしょう。それでも、1回だけならなかなか…パワハラというもの、必ず繰り返されるものです。必要ない罵倒文言や必要ない制裁措置は、発動者のムシャクシャした気持ちをおさめるだけで、対象者の反省や技術向上に繋がりません。なおセクハラは、そもそもそういう発言や行為をする必要がないですからね。想定事例の二つ目は試用期間。そもそも「存続期間」つまりその期間が終われば当然に労働契約が終了するのか、「試用期間」つまりその期間が終わっても当然には労働契約を終了できないのか、という問題です。判例により試用期間は解約権留保付労働契約と解されており、曲がりなりにも雇用契約なのです。つまり、解雇は当然にはできないということ。試用期間故に正式な雇用契約における解雇よりは緩く解されますが、客観的に合理的理由があり社会通念上相当として是認できる必要があります。要するに技能が著しく欠けているといったことであり、それを逐一証拠化しておくということです。


CSR

本日の日本CSR普及協会のセミナー「景品表示法・下請法の最新動向と予防法務の注意点〜取締り強化が顕著な両規制の対応のポイントを短時間で総ざらい〜」は、管理人が所属している公正競争部会の担当です。今回のセミナーは管理人は発表担当としては参加しませんでしたが、準備段階の勉強会には参加しています。
景品表示法は、昨年4月から課徴金制度が施行され、本年1月には自動車会社の燃費不正に4億8000万円余の課徴金が課されました。あらゆる業種で「今だけ安いよ」という有利誤認表示が蔓延っています。弁護士業界も他人事ではないのですが…。管理人は東京弁護士会で弁護士の業務広告をチェックする立場で十数年やってますので、そういう事例を数多く見ています。この種の問題の改善には、一にも二にも摘発しかありません。あらゆる業種で消費者庁の活躍を期待したいところですが、企業として消費者庁から調査を受けた場合の対応や、そもそもそういうことが起きないよう予防する対策は、そういうことに詳しい弁護士に相談していただくほかありません。
下請法は、昨年12月に運用基準が改正され、違反行為事例が大幅に増加しています。安倍内閣の方針で、下請けいじめを厳しく摘発するようになっている模様。これは以前少し書きましたが…。アニメ業界では一緒に働いていても雇用ではなく業務委託の人もいますので、契約形態を正確に意識する必要があります。


CSR

本日のCSR研究会は、セミナーに向けて景表法Q&Aと下請法Q&Aの検討。景表法については企業内部で広告についてのせめぎ合いがある。マーケティング部門が内容を決めて、直前でリーガル部門に回してくる。法に抵触しそうな場合でも、印刷なら高額の損失が発生する…。黒に近いグレーなのか、白に近いグレーなのか、実務的にはそこで対応が分かれるようで…。 -----


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