Sリーグの答え合わせ&パラマストーナメント

昨日、棋聖戦Sリーグの対局が終わりました。結果は「進出:山下・河野」「残留:高尾・許」「陥落:一力・張」であり、2018.04.18の管理人の予想は大ハズレ。張がここまで名人戦一本に絞るとは。許が一力のようにいかないとは。当てたのは一力の陥落だけですが、これは結構当て易い部類。うーん、予想は難しい。特に管理人は山下に謝らなければなりません。年齢的に衰える頃かと思ったのですが、何が何が。天元戦も挑戦者になるし、Sリーグも1位通過。大変立派です。

そして注目のパラマストーナメントは「山下←河野←村川←芝野←大西」となりました。そろそろCリーグも目ぼしい棋士は上がってしまい、大西も弱いわけではないが所詮はCの王者でしょう。しかし芝野は違います。今期はマジで芝野が挑戦者になる可能性が十分にあります。こう言うとまた山下に謝らなければならなくなるかもしれませんが…(地味に村川にも期待していますが、これまで山下に勝てなかったからなあ)


第2局/一力遼が王座戦の挑戦者に

昨日から本日にかけて打たれた名人戦第2局、黒番張・白番井山。

12のダイレクト三々に対して13から押さえるが、こうなるなら右下の定石は白良しの理屈と思いながら…18までの形は一周回って初級者か、そして昔から19に魅力を感じる。31で32-33と一見好形を許すも三々があるからそうでもないのか。36で早速コウ開始、この二人は二人ともコウが大好きだからなあ。54と白からコウを譲った。ただ57は不可解。なぜ58にマガらないのか。こここそ急場、片先手いや両先手かもしれん。そして60としっかり守るのは既に微妙に優勢の流れを意識か。61とまたもやダイレクト三々。だが72まで白は四隅を取った。黒は73とヒラキだが、どんなものか。既に黒が勝ちにくい碁に見える。79と右辺の模様を広げたのに対し、80-81は「見切った」手である。105までで初日終了だが意外と難しい。碁は広い。封じ手の106はしっかり連絡する堅めの手か。114と転戦するから115-117としっかり生きられた…ように見えた。しかし122-123でコウ残りだったか?断点を気にせず129は好手だろう。130から142まで無理やり突破。そして150から第二のコウ開始。182に183とコウを解消、184から194で上辺の黒を取ったが味残り、195-196とここを先手で抜かれてはどうだったか。197の追及が厳しいように見えたが、198が急所である。203とここをもぎ取られたが、210までこっちをもぎ取った。しかも213まで先手である。214-216とここに回っては白優勢か。217と第三のコウで打開を図るが、白は222と謝る余裕がある。226も手堅いヌキだが230を見ていた。242で243-249とここを取られてドキっとしたが、261まで中央を半分取って262と半分助けた。これでコミがかりの形勢か。黒は279-281と第四のコウで粘るが、そして292の第五のコウも粘るが、結果は336手完、白2目半勝ち。

井山、長丁場も脳の体力はバッチリである。まだ二十代だしな。復調を感じる。このまま一気に四タテ頼むで。

そして王座戦挑戦者決定戦、井山裕太王座に挑戦するのは、一力遼か本木克弥か。結果は一力の勝ち。一力、井山に10タテ食らってオワったかと思ったら、何が何がへこたれない。まだ若いしな。天元戦に続いて?王座戦も二年連続挑戦で大変立派である。これで年末は山下と一力、共に井山への雪辱を期する挑戦者となったわけだ。こちらも楽しみである。


山下敬吾が天元戦の挑戦者に

本日打たれた天元戦挑戦者決定トーナメント決勝戦、黒番許・白番山下。結果は山下の中押し勝ち。序盤から山下が地を稼いで四隅を取って中央も壁?を作って、打ちたいように打ち回した感じがしたが、これが許の碁なのだろう。じっくり力をためて強烈な攻めで山下も困ったかに見えたが、山下は最後までコウで最強に打ち続けて許を投了に追い込んだ。許は碁聖を奪取し、次は王座と天元だと思っていたら、どちらも挑戦ならず。しかし最高の棋聖の挑戦がまだ十分に可能性がある。そこでも上に山下がいる。井山から小四冠を1回奪取したけど、結局山下に勝てませんでした…というどこかの村川になるかどうかの分かれ目だ。そして山下、今月6日に40歳になるというのに、強い。何度も書いたが、小学二年生という全国少年少女囲碁大会小学生の部の最年少学年優勝記録を井山と二人だけ有するのは、碁の地頭が違うということだろう。天元戦の山下が帰ってきた。この二人の碁はいつも楽しみである。


第1局

いよいよ昨日から始まった名人戦、井山裕太名人に挑戦するのは張栩。握って、黒番井山・白番張。

13でダイレクト三々。31からの変化が難しい。37と敢えて隙があるトビ。44からその隙を突かれるが、51までコウ。しかし序盤からデカいコウやね…55が用意のコウ材か。60からコウ材作り。74で第二のコウだが一手寄せか。80に利かずに81と打ちぬいてエグい抜き跡が誕生。しかし下辺左の白の厚みと左上隅も84まで白の得が大きい。ただ右上がねえ…一手寄せられてるからねえ…85からどうなるか。89は参考になる。白模様に対して慌てず騒がず。90にも91から自分の強い所で戦闘開始。そして100で第三のコウ。110と謝らせてからの111が格好いい。116で初日終了。封じ手の117は予想つかず。でも118と応じざるを得ないのか…125まで黒の勢いがいい。128とコウ再開だが144が良いコウ材に見えたが…145とコウ拡大。147なんて見えないよ…150とコウ解消に151でどうなるのか。164と第四のコウで167とここを取っては黒勝ちか。後は井山的には流して打っただけ?239手完、黒中押し勝ち。

井山、気合の入りようが伝わってくる。コウの張にコウを仕掛けて万全の勝ち。これは碁聖失冠の衝撃から立ち直るか。やはり張とでないとこうはいかない。ラオウがコウリュウとの闘いで傷を癒したようなものか。ありがとう張。これが歳上の役割だ。


許家元が碁聖を奪取!!!

いつか来るとはわかっていても、いざその日が来たらやはり感慨深い。本日をもって井山一強時代は終了し、井山・許の二強時代に突入した。思えば井山は20歳の時に第一人者で29歳の五冠王張栩から名人を奪ったのだ。そして今日、20歳の許が29歳で第一人者の七冠王井山から碁聖を奪った。井山はこれまで番碁を48回(!)も打ち、なんとその全てで(真に驚くべきことに)最低でも2勝はしていたのだ。五番勝負も多く含まれることからすると、凡そ信じ難い傑出度である。それが今回、0-3の完封負け。碁の内容も、井山がゴチャゴチャやるのを許が手厚く抑え込むという完敗である。

とりあえず井山には「お疲れ様」と言いたい。管理人はずっと、七冠を維持するのはキツ過ぎるので、小四冠は歳下に譲るべし、と言ってきた。その歳下がポスト井山の大本命の許であれば、これはもう天の摂理である。井山、当時の張の気持ちが痛いほどわかるであろう。気持ちを切り替えて名人戦に臨んでほしい。その張が挑戦者なのだから…

昨日の名人リーグ最終一斉対局で、張は勝って全勝での挑戦となった。台湾の後輩の許の援護射撃を得て、これ以上ない態勢である。その他残留は、芝野・山下・河野・羽根・村川。陥落は、余・高尾山・黄。2017.12.06の記事の管理人の予想はまたもや大外れ。挑戦者を外したのは勿論のこと(?)、陥落も高尾山一人しか当てていない。とにかく井山は、歳上にタイトルを奪われることは決してあってはならない。2年前に高尾山にそれをやってしまったのは痛恨事だったが、他の六冠を全て防衛して挑戦し奪還して再度の七冠を達成したことで十分に「返した」といえる。今回は奪取されることがないようお願いする次第である。


思い出

そういえば、7/23-24に行われた第42回全国高校囲碁選手権の団体戦で母校が19年ぶりに優勝しました(通算9回優勝は最多)。管理人も囲碁部でしたが、部内リーグを勝ち抜けず、高校の3年間を通じて、3人という団体戦の選手枠に入れたことがありません。2学年上には高校囲碁選手権の個人戦で優勝した方が、1学年下と2学年下には後にプロになった奴がいて、その他も多士済々でしたからねえ…まあ管理人が真面目に囲碁をやってなかったためなのですが。高校2年の時に部長を━━どの部も高校2年が部長になるのが慣例で━━務めましたが、将棋部の部長のIらと共に漫研に入り浸っていたものです(それで後輩から顰蹙を買いました)。


張栩が名人戦の挑戦者に!

昨日行われた名人リーグの対局で張栩が勝ち、最終一斉対局を待たずに挑戦権を獲得した。思えば張はかつて史上初の五冠王で日本囲碁界の第一人者として君臨していた。それがこのブログが始まった時、まさに井山に名人を奪われたのだ…あれから9年。張は平成25年に井山に棋聖を奪われ無冠となり、それからタイトル戦に出てきていない。一時期台湾で暮らしたり、苦労をした。かつて第一人者だったからこその苦労だ。今まさに台湾の後輩の許が井山を追い詰めている。そして張が因縁の名人戦で井山に挑む。ドラマである。井山は第一人者の張から名人を奪って、第一人者への階梯を登り始めたのだ。今度は張が第一人者の井山に…まさにドラマである。迎え撃つ井山としても、恩返しとして張を撃退しなければならない。井山は歳上にタイトルを奪われてはならないのだ。それが第一人者の使命なのだから…


今日の雑感

取るか取られるかの碁ばかり打っていたら、数え碁が打てなくなる。ヨセ勝負とか、そもそも地を数える習慣が…

第2局

本日打たれた碁聖戦第2局、黒番許・白番井山。
井山、俗悪でアマのような打ち方。対する許、手厚い本格的な打ち方。まるで、ゴキソに対するヒカルのよう。1目半勝ちは完勝だろう。井山、負ける時の最も典型的な「ゴチャゴチャやって勝手にコケる」型だ。これで次局は1ヶ月くらい先。これは精神的に辛い限り。次代の大本命に追い詰められるのは、リンリンに追い詰められた時とは意味が違う。もしこのまま0勝で失冠したら…いつか必ず来る日だが、ついに覇者の交代が始まるのか…

文裕が本因坊7連覇!

山下投了ーーーー!!!!
文裕7連覇!!!!!!!
七番勝負で初戦を半目負けしたら以後怒りの4タテ。これが井山だ。井山、さんざん打ち慣れたロートル相手は盤石。もう許のことしか頭にない。初戦を落とした碁聖戦に全力を傾注する。そもそも本因坊戦で初戦を落としたから、本因坊戦を終える前に碁聖戦が始まってしまったのだ。井山、自分が張栩に初挑戦した時もまず2連勝したが結果は張が貫禄を見せた。チクンも初めて坂田に挑戦した時に2連勝3連敗で敗れ去った。歳上の役割はこうである。許が初挑戦で初タイトルというのは許のためにならない。逆に言えば、許はこの井山からタイトル奪取したら、井山の次の天下人に認定だ。これで碁聖戦第2局がますます楽しみになってきた。

第1局

いよいよ始まった碁聖戦第1局、井山裕太碁聖に挑戦するのは許家元。握って、黒番井山・白番許。

左上隅34までのワカレは右の白が若干心細いように感じるが、38のオサエが利くならそうでもない。右上隅の43-45は強手。57まで白の壁に向かって生きたのは感触が良くないぞ。58の急所ツケを食らって66と生きて、ここで67と左辺を打って70と右辺を攻められたのはどうだったか。結局85と右下隅を固く守って86-88と利かされて、90と中央の天王山に打たれた。92に手を抜いて93と一杯に詰めたのは劣勢意識ではなかったか。105-107と右辺を攻めても白は粘っこい形である。120に121と受けたのが無理を承知の頑張りか。本来なら中央を手厚くマゲておくところだろう。122からはカラミ攻めがツボに嵌った許劇場。149とコウに持ち込んだのは流石だが、163という酷いコウダテを打たされて169-171のフリカワリでは勝負あった。中央を195-197とこれは打たざるを得ない大き過ぎるが、そうすると200と下辺は破られるというわけだ。226手完、白中押し勝ち。

許、絶対王者の井山に対して素晴らしい完勝。そもそも許は入段当初から強い強いトップクラスと言われ続けてはやウン年。20歳の初挑戦も伊田と違って「満を持して」「ついに来たポスト井山の大本命」という感じだ。これは許の3タテも十分に有り得る。井山、小四冠は後進に譲ってもいいのだが、それは井山の心が折れない限りでは。勝負師は割り切ることも大切である。井山、二十代最後の歳はこれからの棋士人生のために「選択と集中」が必要なのではなかろうか…


第4局

昨日から本日にかけて打たれた本因坊戦第4局、黒番井山・白番山下。
なんだろうこの碁は…初日明らかに井山の趣向倒れで白優勢だったはず。二日目も白優勢で井山投了間近かと思っていたら、アレヨアレヨという間に白の大石が死んで山下投了。
井山、剛腕にも限度があるぞ。高尾山や村川や一力のみならず山下にも無理矢理逆転かよ。素直に寄り切りで勝つわけにはいかんのか。布石の勉強が必要だ。あと、いいかげん趣向は卒業しろや…次局で決めろよ!

第3局

昨日から本日にかけて打たれた本因坊戦第3局、黒番山下・白番文裕。

19は低位で驚き。56が驚愕の一手、形も悪ければ筋も悪い。まるで15級が打つ手だ。封じ手はキリではなく61のツケ。92も気合のアテ。しかし114の時点で黒良しではないか。白は失敗したのではないか…116に打つ余裕があるのか?しかし戦いの最中に143が驚きで、これは地だけの手でソッポではないのか?156と分断されて中央黒のシノギ勝負ということだろうが…215と種石を取って生きては黒勝ちなのかと思いきや、216から右上隅が…と思っていたら231とまたソッポの地だけの手。つまり地合は白が良かったのか…244手完、白中押し勝ち。

井山、国際戦ではあっさり負けるのに、国内戦ではどうしてここまで強いのか。ていうか、趣味の碁を打ってるでしょ。ねじり合いを楽しんでるでしょ…とにかく第1局を半目負けした後の4タテは必須ということでお願いしますよ。



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