第2局

昨日から本日にかけて打たれた棋聖戦第2局、黒番井山・白番山下。

この碁は山下の会心譜と言えるだろう。左上隅のワカレで白有利、左下隅も星から両ケイマのAI流がズバリ決まった。右辺では手筋で黒を次々にヨタらせ、コウに厚い碁形で黒を徹底的に追い込んだ。白中押し勝ち。

井山、これは仕方ない。だいたい、どうせ山下は終盤で間違うから、などということをアテにしてはいけないのだ。そんなことで国際戦に勝てるはずもない。山下も40歳でこの打ち回しは素晴らしいとしか言いようがない。やはり碁の申し子である。井山、まだ20代である。20代でのタイトル数にカウントされるのだ。序列一位を譲ることはあってはならない。張栩に続いて山下と、平成四天王の上位二名に譲ってはならない。それは歴史を巻き戻すことだ。踏ん張れ井山!


今日の雑感

こちら優勢だがポカ手を打ったのに相手がスルーして勝ち2局。反省の多い勝ちである。もう1局は相手がポカしてこちらが咎めたが、こちらもポカのお返しをして小差の負け。反省はともかく、ポカは咎めて小差の内容は充実感がある。級位者レベルのポカは咎めないと、棋譜的な意味で興醒めになってしまう。咎められるから痛感して繰り返さなくなるのである。

第1局

いよいよ昨日から始まった棋聖戦第1局。井山裕太に挑戦するのは山下敬吾。握って、黒番山下・白番井山。

8手目、これはなんだ。AI手とのことだが、まったく昔では考えられない。しかし管理人は打ったことがあるような気がする。もちろん手数が進んでからのことなので意味合いが全く異なるが…封じ手は強硬なオサエ。しかし黒はこんなに最小な生きでいいのだろうか。一方の白も生きていないからいいのか…黒が左辺をツメて囲った時の白の下辺のノゾキからの荒らしが圧巻。本当に必然なのか、最後は下辺の黒を取って白中押し勝ち。

井山、封じ手の長考はまた悪い癖が出たと思ったが、年末年始で休養して棋力横溢なのか。菫ちゃんに思わされるところがあったのか。思う存分に打ち回しての快勝だ。山下、いつも言うが全国少年少女囲碁大会小学生の部の最年少学年優勝記録保持者の二人、どこまで行っても挑戦者で井山の立ち直りの踏み台になる運命か…丈和に対する幻庵か。それもまた囲碁史に名を刻む所以か…


今日の雑感

仲邑菫さんが10歳0ヶ月でプロ入りすると。そもそも囲碁のニュースを大々的に放送してくれるだけで有り難いことです。最年少プロ入りも素晴らしい。ただ、英才特別採用推薦棋士枠ということで、この枠自体は肯定的に評価しますが、記録としては同列に比べるものではないでしょう。はっきり言って、日本棋院の通常枠(入段試験)より関西棋院のほうが下、それより女流枠のほうが下。今回の枠はそれより下の「期待枠」とでも言うべきものでしょう。とは言っても、プロになれば同列で戦うわけで、結果で証明すればよいのです。日本棋院の通常枠での最年少記録はチクン、それに次ぐのが林海峯と井山裕太です。この3人はまさに結果で証明しています。


井山裕太が天元を防衛!

山下投了ーーー井山天元防衛ーーー!!!

いやーこの碁は井山が打ちたいように打った会心譜ではなかろうか。右辺の黒地が大きく見えたのに手筋で大きく荒らしたのも見事。井山、碁聖名人と台湾コンビに奪われたが、王座天元は日本コンビを辛くも撃退した。これで年の瀬を気を取り直して過ごし、年明けの棋聖戦を充実した気持ちで迎えられる。何しろその相手は今日倒した山下なのである。今局の勝ちは大きい。井山、一気に三冠かと心配したが、なんとか五冠で踏み止まった。井山の国内の目標はもはや名誉七冠しかない。名人は痛いが仕方ない。初の「通算10期」での名誉称号を目指そう。碁聖はもう不要。王座と天元はあと2期。来年5月で井山は30歳。他の棋士と異なり、井山には棋士人生の総仕上げの段階に入ると言えるのではなかろうか。


今日の雑感

指導碁で良い手筋を打っても、後続手で目先の小利にとらわれて良さを生かせず。置碁の白番では、まさに黒が良い手筋を打ってきて、参ったなと思っていたら、後続手が良くない。上手の立場から見ると、なぜ当然の後続手を打てないのか不思議だが、いざ自分が下手で打つと…である。

井山裕太が王座を防衛!

井山が勝った!一力に勝った!!王座を防衛!!!

いやー井山が勝つのにここまでハラハラドキドキさせられるとは…碁聖を失い、名人を失い、このまま王座も天元も失ってしまうのではないかと心配していた。台湾の歳下歳上コンビに挟み撃ちにされて轟沈。今度は日本の歳下歳上コンビに挟み撃ちにされて大苦戦中なのだ。思えば、許・張・一力・山下、日本で2位〜5位の4人ではないのか。苦しい苦しい戦いだが、久しぶりに結果を出した。そうだよな、大学に通うやつに負けるわけにはいかないよな。一力は他の3人と全く違うのが、大学に通っていることだ。井山を含めた4人からすれば、色々な意味で信じ難いことだろう。次の天元戦の最終戦も制して、気を取り直して新年を迎えてほしい。頼むで井山!!


第4局

本日打たれた天元戦第4局、黒番井山・白番山下。
この碁は序盤から中盤にかけては井山が上手く打っていたと思う。ただ、右上隅が先手で上辺に渡ったので、見かけほど差は大きくなかったということだ。左上隅の荒らしで舐めプがあったのではないか。山下の乾坤一擲の剛腕炸裂で、白2目半勝ち。
井山、碁聖をストレートで落とし、名人王座天元と3連続フルセット。明白に衰えている。気力が枯れた。踏ん張りがきかない。タイトルを失う時は一気だ。チクンがそうだった。なんとか踏ん張って欲しいが…

名人リーグ予想

いよいよ明日、名人リーグが開幕する。メンツは、井山裕太・芝野虎丸・山下敬吾・河野臨・羽根直樹・村川大介・鈴木伸二・孫マコト・六浦雄太、の9名である。このメンツを見てまず感じるのは、高尾山がいない。そして新入り3名が格下揃いということである。そもそも一力と許はなにをグズグズしているのか。新入りが高尾山と一力と許だったら、史上最強のリーグになっていたのに…。高尾山は志田に負け、志田は鈴木に負けた。一力は六浦に負けた。許は予選の下の方で姚に負け、姚は金澤に負け、金澤は孫に負けた。高尾山もひどいが、許はなんだこりゃ。井山をサンタテして碁聖になる棋士がこれではな…。例によって挑戦と残留と陥落を予想するが、今期は難しさも中くらいか?

挑戦:芝野

残留:井山・山下・河野・村川・六浦

陥落:羽根・鈴木・孫

このメンツなら挑戦は井山・芝野・山下のうちの誰かに決まっている。ていうか、井山が挑戦するのでないとおかしい。しかし今、王座戦と天元戦が両方決まっていない。両方失冠する可能性も十分にあるのだ。そうなれば4連続失冠である。もう名人リーグどころではない。そういう不安定な状況を踏まえて考えれば、井山の挑戦はない。では山下かというと、山下もまた目前の天元戦と棋聖戦に集中する状況である。すると残るは芝野。前期は雪辱を期す張栩に一日の長を見せつけられたが、今期こそ挑戦してくれるだろう。一力は棋聖挑戦を果たし、許は碁聖を獲った。芝野ももう名人挑戦をする時期である。残留は、新入りが格下のため比較の問題となる。新入りのうち六浦は一力を倒してのことで若いしここで伸びる可能性が十分にある。しかしあとの二人は超一流棋士を倒してリーグ入りしたとまでは言えない。幸運で入っただけである。そういう棋士は順当に陥落する、それは名人リーグの歴史が示している。あ、羽根はゴメンね。誰かが陥落しなきゃならないんでね。高尾山が呼んでるよ…


第4局

本日打たれた王座戦第4局、黒番一力・白番井山。

この碁は40までの右下隅の評価が難しい。アマ的には白の地が多いように見えるが、プロ的にはどうなのだろう。黒も厚くて味残りなのだろうか。56に57からの攻防が面白い。69では種石を取らないのね。それで93まで厚く封鎖して、結局右辺の黒も逃げ出し、上辺の白も小さく生かされ、終始黒が手厚く進めて、276手完、黒1目半勝ち。

うーん、これは強い一力だ。井山の幻惑に振り回されなくなった。復活した井山に不動心で勝ち切った。この勝ち方は真に実力で勝ったという感じだ。意外とここで一力が井山を超えたのかもしれない。不調の井山に勝っても真に超えたとは言えない。復活した井山に勝って初めて真に超えたと言えるのだ。思えば井山も一力と同じくらいの歳で、張ウに「井山に越された。もう勝てない」とまで言わしめた。許にサンタテ食らうより、一力に2-3で敗北のほうが辛いだろう。許と一力、ポスト井山の双頭にタイトルを奪われたら、それはつまり世代交代だ。次局は世代交代なるかの大一番なのである。


第3局・法曹囲碁大会

本日打たれた天元戦第3局、黒番山下・白番井山。
この碁は何なのか。井山の左辺の打ち方はペチャンコでひどい。右上も黒の勢力圏なのに無理矢理攻める。露骨に取りに行く。力自慢のアマのような打ち方だ。でも身攻めになって白の方が苦しい…と思っていたら、なんとなんと、山下の大石が取られてしまった…白中押し勝ち。
井山、子供の頃の自由でやんちゃな打ち方だ。イセドルのようなとでも言うべきか。石の方向なんかクソくらえ、とにかく相手の大石を真正面から攻めて、取るぞ、取るぞ、取るぞ。井山、タイトルの重圧から解放されて、吹っ切れた。完全復活だ。井山の復活の道が、タイトルを悔しい負け方で失うことだったとは…
方や管理人は第1局で負け碁を拾い、第2局で序盤の相手のポカで緩んでも勝ち、第3局は苦しいながらも粘っていたのにポカで負けた。負け自体は仕方ないにせよ、ポカで終わるのはガックリくる。

第3局

本日打たれた王座戦第3局、黒番井山・白番一力。

1でいきなり三々。ほんと一昨年3月以降、碁が全然違う。5の大ゲイマジマリも。そして6でいきなりツケ。3年前なら全棋士がダメ出ししただろう。14は当然アテる前提。しかし素直にツグのはアマいのだろう。15も三々。しかし16と受けるのか…手を抜いても三々に肩ツキなのだが…その交換だけで17とコウを仕掛ける。19がコウ材になるのが信じ難い。どう考えてもコウをツグべきだと思うのだが…結局白は32とコウを拡大した上で35と解消された。36から48まで黒を二線に這わせたのも凄いが、49とツイだのも凄い。50-51を経て52と飛んだ結果はどうなのだろう。これで互角なら本当に二人とも超一流だ。53-54を交換してから55というのもよくわからない理屈だ。72に73と格好いい手を打ってから75で一瞬ドキっとするが、流石にこれで左上隅の白が死んだわけではない。それにしても79から動き出すのは当然なのかね…コウでフリカワった後なんだが…91あたりで、黒は弱石3に対し白は弱石2、という感じだが…105は106とアテて108からズラズラ行くのは基本手筋で目に見えている。112とこんな所を突き出されて、黒はどう収拾するのかと思ったら、125でまた一瞬ドキっと。しかし126のサガリが好手で白は取られない。ただ、130と手入れが必要なのか…131で白三子がトラレてはオワと思いきや、132が流石の粘り。143まで黒から打てばコウだ。とすると隅の白地は8目以下か…白が技を見せたものの黒優勢か。144からの攻めに賭けるが、147から149と出切って全く緩まない。162の攻めに対し163から172まで先手で稼ぐとは鬼か。175まではるか前に打っていた石と繋がって逆に左辺白を包囲しては白は戦意喪失だ。黒中押勝ち。

井山、伸び伸びと打っている。様々な重圧から解放され、碁を楽しんでいる感じがする。目の前の一局だけを見て、雑念や執着が無い。不思議なものだ。碁聖と名人を失って、かえって木鶏の境地に到達したか。この後の天元戦を見てみないと結論は出せないが…


第2局

本日打たれた王座戦第2局、黒番一力・白番井山。

4の三々、5の小目から二間高ジマリ、6の星に三々入り。3年前までは決して見られなかった、典型的なAI布石である。7でこちらを押さえるのも新しい感覚。26までAI定石。29もケイマスベリは絶滅したのだ。51に52から反撃、と思いきや56から動き出す。64で65に受けさせることが出来るのはアマには勉強になる。しかし67とここをノビられては白の景色が良くないが…右辺を放置して72から上辺で戦闘再開とは。97とここを押さえられては白が苦しく見える。101からの攻防が圧巻。結局141とツナがれたと言うべきかツガせたと言うべきか、いずれにせよ右上白が危なく見えた。しかし149と外を切る必要があるなら黒も必死のところかもしれない。153はアマには盲点か。158とまたも先行するが、右上隅は大丈夫なのかと思ったら、案の定、159と最も嫌な所に来た。これで白がかなり困っていると思ったのだが…164で隅は白取り番とはいえ黒の花見コウではないのか?…と思いきや、165と上辺から中央にかけての黒石を補強した。確かに攻合いになったら黒がまずいだろうが、アマはうっかりしそう。168までよく見たら右上隅のコウはほぼ地だけの問題なのか…いやそうとも思えないが…でも169とこちらの補強が必要とは。本当にギリギリの戦いである。170で白の大石はほぼ生きた。171から黒の反撃だが、176と白から技が飛んできた。189に挨拶せず190で196まで上辺から中央の黒の大石が死んだとは…白中押勝ち。

井山、素晴らしい完勝。ていうか井山、どれだけ強靭な精神力なのか…棋力のみならず精神力もNo.1だ。名人戦の最終局で時間に追われて間違えた、あそこで井山の棋士人生の最盛期は終わった。心が折れた。今年残りの天元戦と王座戦は全敗。と思っていたのだが、若い一力に活力をもらったのか、信じ難い立ち直りである。ただただ驚嘆のほかない。山下も負けても負けてもへこたれないが、井山も負けても負けてもへこたれないのか。全国少年少女囲碁大会小学生の部の、史上ただ2人の最年少学年優勝記録保持者。その凄さを改めて見させてもらった。



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