芝野虎丸が本因坊文裕への挑戦者に

昨日打たれた本因坊戦挑戦者決定プレーオフ、芝野vs許、結果は芝野の中押し勝ち。じっくりした流れから大ヨセでコウ争いが勃発し、時間を残していた芝野がしっかり勝ち切ったというところか。芝野は20歳にして既に大成している。井山にとって最強の挑戦者であり、また、井山の番碁で周囲が最初から「井山が負ける」と思う最初の回となるだろう。かつて直木三十五は言った。「碁打ちは羨ましい」「(碁は)無価値と言えば絶対無価値で、価値と言えば絶対価値である」と。コロナ禍で世界が大変な状況下で、碁打ちは盤上に全てを注ぐ。


プレーオフ

昨日打たれた本因坊リーグ最終一斉対局の結果、芝野と許でプレーオフ。その他残留は一力と羽根。河野・志田・横塚・山下は陥落。時代は「今までの覇王井山に挑戦する、令和三羽烏」であることが明白になった。羽根は現役タイトルホルダーの意地。志田と横塚は残留の器でない。河野は先の棋聖戦が最後の輝きの可能性あり。山下は急激に負けだしており、平成四天王で最も早く「過去の人」になったか…力碁は歳をとると急に勝てなくなる。井山からすれば芝野はもちろん最も厳しい挑戦者だが、許も3-0で井山時代を終わらせた棋士であり芝野に劣らないほど厳しいと言える。月曜日のプレーオフは大注目である。


第2局

本日打たれた十段戦第2局、黒番芝野・白番村川。

右下隅のツケに下がりと左下隅の低い定石で芝野の余裕を感じる。固く打って十分という。上辺の捩じり合いは白の強引な俗手が通った理屈だ。中央右で発生したコウは巨大に見えて実は右上白にはワタリが残っていた。左下隅の白のシノギは流石プロだが黒に左辺で大威張りで生きられてしまったが…細かいヨセ合いが続く中、白が下辺右でハネて押さえさせてから置き、これは見事ではなかろうか。白2目半勝ち。

なんと、大介が虎丸に勝てるとは…虎丸は求道者型だからゴチャゴチャした勝負手は打たない。勝つときは淡々と勝つが、負ける時も淡々と負ける。まだまだ虎丸乗りだが、若さが出た一局と言えるだろう。名人戦第1局も若さが出た。王座戦も1局しか負けていない。これは虎丸的に想定の範囲内というやつだ。大介頑張れ!


井山裕太がNHK杯で優勝

昨年に続き「一力vs井山」の決勝となったNHK杯は、井山が勝って昨年の雪辱を果たして優勝。さすがである。対局に重みを付けないレーティングは一力が1位でも、「ここ一番」ではやっぱり井山。井山は人生における棋力の最高値がもうあと数年だろう。まだまだ令和三羽烏の前に高い壁として立ちはだかってほしい。


井山裕太が棋聖を防衛!8連覇!!

いやーまじで河野臨の「井山に番碁で2局より多くもなく少なくもなく勝つ男」のジンクスは健在だった。井山も前局と前々局と勝ち碁を落として、今局もコウを解消しなかったり隅のヨセのハネツギをずっと放置されたり、明らかに全盛期は過ぎているがリンリンに奪取されるわけにはいかない。とにもかくにもお疲れさん。十段戦を見ながらゆっくり休養して、本因坊戦は虎丸が来るだろうから調子を上げておいてほしい。


第1局

いよいよ始まった十段戦第1局、村川大介十段に挑戦するのは芝野虎丸名人王座。握って、黒番村川・白番芝野。

この碁は本当にわけがわからない。黒が下辺で取られたように見えたが全局的に色々なところが絡んで盤面詰碁のようにアマにはわかりにくい展開。ただ、左辺白が目を持った時に黒が(連打しても)コウになるだけなのに逆先手2目を狙って押さえたのがおかしいと思う。白は先手で死をコウにできた理屈だ。最後下辺で黒がオサエたら白は1手余計に入るのか気になるが、いずれにせよ白3目半勝ちだ。

うーん、高度な内容だとは思うが、終わってみれば惜しかった、というやつだ。結果が全てであり、大介は虎丸に勝てないということだ。多くの人が虎丸の3-0奪取を予想する。管理人もそうだ。大介は意地を見せられるか?


第5局

昨日から本日にかけて打たれた棋聖戦第5局、黒番井山・白番河野。

ていうかさあ…この碁さあ…井山の勝勢だったよね。それも中盤過ぎの時点で。そこからさあ…大逆転ってさあ…前局と同じだよね。井山っちさあ…チクンと同じ「趣味の碁」になっちゃったね完全に…

今回は「井山に番碁で2勝する男・河野」ということにしておくからさあ…次局は勝つ碁をお願いしますよほんとさあ…


今日の雑感

指導碁。ケイマの突き出しという悪形はそもそも考えなかったが、戦いの中では形など関係なかった。その手を打てていたら難しかった。結果として勝てたかどうかはともかく面白かったのに。それが囲碁である。

第4局

昨日から本日にかけて打たれた棋聖戦第4局、黒番河野・白番井山。

この碁はねえ…封じ手の時点では白の確定地が多いと思うんだよね。ただ、白の石も生きが確実じゃないのが二つあるから、少なくとも人間的には互角かと。二日目はそれで難解な捻じり合いをしていたわけだけど、左下隅に黒がアテ込んだのに対して白が受けたでしょう。それで中央右の黒を取ったらどうだったのか。さらには右辺の捻じり合いで、黒のコスミに白がツケて黒のハネに白が割り込んだ。これはねえ…読み切ってないと打ってはいけない手ですよ。結果的にこれは読み切れてなかったのだと思う。つまり「井山の火遊び」だったわけだ。今局は火遊びを二回もしたということ。それでもヨセで細かく抜き去るのかと思いきや、そんなことはなかったぜ。黒中押勝ち。

井山、もう若くはないのだから、そろそろ「打ちたい手」から「勝つ手」への棋風改造をすべき時期だろう。昨年の本因坊戦は第3局で流れが変わった。負けていい碁などないのである。河野からしてみれば、ここから雪辱というやる気が出てきた。踏ん張れ井山!


今日の囲碁雑感

つい5日前に大盤に石を貼っていた栗田氏が棋聖戦Cリーグ入りを果たしたとのこと。アマが曲がりなりにもリーグ入りとは快挙である。プロの上位64人くらいに入るわけだから、プロ全体から見れば6人のプロのうち5人より強いということだ。そんなアマは坂井以来ではなかろうか。もっとも栗田氏は院生だったので純粋な意味でのアマというより、院生を卒業しても囲碁の修行を続けた、プロとアマの中間くらいの人かもしれないが。ところで日本棋院では依田の半年間対局停止でモメている。紛争の実態は外部の者にはよくわからないが、覚もかつて一年間の対局停止処分を受けているのは皮肉である。日本棋院は個人事業主の寄り合い所帯という点で弁護士会と似ている。もちろん棋士の方が弁護士よりはるかに「所属団体のおかげで仕事が出来る度合い」が高いだろうが、そうは言っても株式会社のように団体として稼いでいるわけではなく個々人が稼いでいるのである。そういう団体は赤字体質を改善するのが難しい。団体の利益と「経営陣」「構成員」の利益が必ずしも一致しないからである。老害という点、これは今の日本の全ての分野に共通するが、そういう問題も必然的に絡んできている。誰が見てもリストラすべきでもリストラできない日本の組織の欠点。日産だって別にゴーンみたいなのを呼んでこなくても自分の所の生え抜きでリストラすれば良かったのだ。それができないのが問題の本質。自己改革ができない組織は悲惨な結末を迎えるだろう。


プロアマ本因坊戦

井山vs大関。手合は2子コミなし。序盤の大フリカワリで黒が得をして、中盤で少し緩んだけどまだ黒優勢のまま、ヨセで井山が複雑なコウを仕掛けて徹底的に争う。秒読み1分で何十手も、井山の勝負手連打を受け切れる棋士だってそうはいない。それをアマの大関が最後まで妥協なき最強手で受け切った。大関会心の勝利だろう。井山もこんな花碁でも全く手を抜かず(イベントの終了時刻にも配慮せず?)最後まで勝ちに行った。泥門デビルバッツのQBかよというくらいの勝負師である。大盤解説の石並べの栗田はあと1勝で棋聖戦Cリーグ入りという大関と並ぶアマトップ。解説は碁聖の羽根。なお次の一手の四択は当たったのに抽選で外れた模様…


第3局/芝野虎丸が十段戦の挑戦者に

昨日から本日にかけて打たれた棋聖戦第3局、黒番井山・白番河野。

この碁は…右辺の白が取られた時点で終わってるの?…一流プロの碁は石が取られても他で得をして意外と細かいのが常だが、今局はそうではないの…??黒中押勝ち。なんかあっさり決まった感じ。どうしたリンリン。井山、遠慮なく次局で決めろよ。

そんなことより(?)3日前に井山と芝野の十段戦挑戦者決定戦はあっさり芝野が勝っていた。もうなんていうか、少年漫画みたいに強弱の差がはっきりし過ぎている。井山は河野よりはっきり強くて、新たなる覇者芝野は今までの覇者井山よりはっきり強い。井山は10年前に張栩にやったのと同じことを、それ以上に強力に芝野にやられている。因果は巡る小車というか、第一人者の宿命というか。当時張栩が「こうやって(第一人者の地位が)引き継がれていくのか…」と慨嘆したのと同じ慨嘆を、今井山がしているのだろうか。どんなに認めたくなくても、自分がやったことと全く同じなのだから、世界中の誰よりも認めざるを得ないだろう。そして世の中は覇者を礼賛する。勝負の世界はそういうものなのである。


強い人は強い

定先黒番で中押し負け、定先白番で6目勝ち、互先白番で1目半負け。結論、強い人は強い。まあでも七段ならこのくらいで勘弁してもらわないと…


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