十数年の雑感

管理人の感覚として、(数値は感覚的なものであり実態とは必ずしも一致しない前提で)弁護士全体の5%がマトモじゃない弁護士であるのに対し、所属法律事務所のウェブサイトが綺麗に整っていかにも一見さん受けが良い感じで且つSEO対策が強力に為されていて色々な検索ワードで上位に来る弁護士の50%がマトモじゃない弁護士です。

近時の雑感

以前も書きましたが、どんな業界でも、業界内部の者から見れば「あれはマズい」「あの人はヤバい」とわかるものがあります。そういうものに限って、世間では凄いこと素晴らしいことのように持て囃されているのです。なぜマズいのかと言えば法律や規則に違反するからであり、なぜマズいことをするのかと言えば金のためであり、なぜヤバい人なのかと言えば金のためにはマズいことでもやるからです。ただ、そのマズさ加減にも色々あり、社会全体から見れば意義があるなら、それは、法律や規則に違反することはさておき、ビジネスとしては需要がある、成り立つ、むしろどんどん儲かる、金の集まるところ人も集まる、ということになります。そうやって既成事実を積み上げれば、後は何とでもなるのが現実です。


今日の雑感

法曹養成制度がまた改正されるそうで、といっても法科大学院制度は変えないんですけど。エラい先生はみんな旧司法試験だったわけで、旧司法試験ではダメというのは天に唾するようなものです。今の司法試験は倍率2倍なんですよね。つまり合格率50%ということ(ちなみに管理人の時は短答式から数えれば合格率2.85%で、これが普通だったのです)。これで志願者が減るのは、金と時間がかかるという理由は本質ではありません。旧司法試験でも多くの人は金と時間がかかっていたわけで。本質は、弁護士が儲からないから。儲からないから、志願者が少ない。厳然たる市場原理の結果です。そこを誤魔化す輩は嘘つきなのです。管理人が2009.09.30に書いたとおりになっています。わかりきったことなのです。粗製乱造の行き着く先は市場の崩壊です。もちろん、毎年の合格者の「上澄み」は優秀ですよ。でもね、それは本質じゃないんだよね。


区の法律相談事業

当職は某区でのNPO法律相談の担当(の一人)でしたが、区は次年度からこの事業をやめるとのこと。相談者があまり来なかったから仕方ない判断でしょう。区も色々と広報をしていたのですが。とは言ってもその広報は、区のチラシに載せるとかいったこと。ウェブサイトにも載せたのだったか…いずれにせよ、今は「スマホで検索してヒットした法律事務所に電話する」という世の中。そこで検索結果の上位に来る法律事務所以外は存在しないに等しい。それで良い弁護士に当たるかというと…確率ですよ、全ては。しかし確率もまた重要です。低い確率より高い確率の方が良いに決まっています。わざわざ低い確率の所に突っ込むのは、全てが分かる視点から見れば情弱ということになるでしょう。


高かろう悪かろう

以前も書きましたが、広告。大々的に広告をすれば、人はそこに行きます。そこは「安かろう悪かろう」でも「高かろう良かろう」でもなく、「高かろう悪かろう」なのに。それでも人はそれに気づきません。高いのかもわからず、悪いのかもわからないからです。業界の人間にだけわかります。

今はインターネットがあるから悪評は広まるはず?…いえいえ、莫大な金銭を投入した広告(ステマ含む)の洪水の前には、区々たる口コミなど無力です。それが現実。


今日の雑感

非弁提携弁護士の特徴として、弁護士以外(税理士、司法書士、行政書士、無資格者etc)から紹介されるということがありますが、それ自体はマトモな弁護士でもあることです。しかし、非弁提携弁護士は委任契約締結の際に依頼者と会わないことがままあります。これはマトモな弁護士では有り得ないこと。弁護士と会わないのに、委任契約書や委任状が示されて、そこに署名押印してと言われる。ここが、ほぼ最後の「撤退の機会」です(真の最後の機会は着手金の振込みですが…)。受任業務について非弁提携弁護士がマトモな処理をすることはありません。そもそも非弁提携弁護士の実態は「名義貸し」ですので、いや、名義貸しならまだ弁護士側に主体性があるかのようですが、実質は「飼われている」のですから、処理は無資格者がやるのです。無資格者がマトモな処理をすることがないことは、一般の方にもご理解いただけるのではないでしょうか。


一人一票

升永英俊という高名な弁護士がいます。一人一票訴訟を主導している先生で、色々な意味で凄い弁護士です。最新号の「自由と正義」に一人一票訴訟のことを寄稿しておられます。一人一票は、いつかは実現して、その選挙結果を見てみたいものです。もちろん一人一票もさりながら選挙制度も重要です。比例全国区なら一票の格差は生じませんが、テレビタレントのような全国的な有名人しか当選できません。それは、テレビメディアが政治を支配することを意味します。管理人は、衆議院は小選挙区制、参議院は比例代表制、これを基本にすべきと考えます。衆議院の小選挙区は、全体の3分の1を「惜敗率枠」とすれば、全選挙区の1位と半数の選挙区の2位により議院が構成されることになります。1位集団の与党と、その半数程度の野党、という2大政党に収斂していくでしょう。比例枠が無いことと、惜敗率枠がそれなりにあること。この2点が肝です。参議院の比例代表は、憲法46条の半数改選の関係上1県2名を最小単位にしたいとしても、それを維持できなくなっているのはご存知のとおり。また、県単位は一票の格差を拡大します。そうであれば、近畿とか中国とか四国とか九州とかいったブロック単位にするか、全国区にするか。前述のとおり、全国区にすればテレビメディアの支配です。すると妥協点としてブロック単位にせざるを得ないでしょう。もちろん東京は単独で。東京を単独にすれば、テレビメディアによる支配もかなり緩和されると考えます。一度、具体的な人口を使って計算してみたい。何事も論より証拠であり、具体的な数字を出さなければ有意義な議論ではありませんので…


今日の雑感

とある会合のとある話題の中で。ビジネスは宣伝である。一に宣伝、二に宣伝。三も四も宣伝。なるほどである。

宣伝は広告である。10万円かけて広告すれば売上はない。100万円かけて広告すれば100万円の売上。1000万円かけて広告すれば5000万円の売上。1億円かけて広告すれば20億円の売上。もちろん人も大勢雇う。巨額の広告費をかけ、それを遥かに上回る巨額の売上、そして利益を得る。それがビジネスである。あらゆる分野、あらゆる業界において…

資本主義社会において、金は正義である。巨額を稼ぐということは、そのやり方を社会が、人々が、高く評価したということなのだ。


今日の雑感

以前も書きましたが、「無い袖は振れない」。これを無視する無責任、それは「大企業病」の症状の一つでしょう。今の日本の60代〜70代には、恐るべき無責任体質が蔓延っています。若い頃、バブルで無能でも金が回っていたからでしょう。「若い頃の苦労は買ってでもしろ」と言いますが、彼(彼女)らは金の苦労をしたことがないわけです。もちろん、その皺寄せは若い世代に回ります。


今日の雑感

本日のインターネット法律研究部は、裁判手続のIT化シリーズの大トリをN先生がご発表。IT化の中でもAIの利用は、囲碁ファンにとっては実感を伴う。英語圏では弁護士や裁判官の仕事にじわじわとAIが浸透し始めている模様。ただしAIは万能ではないので、学ばせるデータが偏っていれば結果も偏る。再犯率の判定で黒人が白人より不利に判定されていたという報告は興味深い。このようなことにならないよう徹底した改善が必要であるが、逆に言えばAIの導入は始まったばかりであり、いつかは克服されるのは明らか。囲碁は最後まで残ると言われていたのは、ほんの2年8ヶ月前である。100年後も人間が裁判をやっているとは思えない。100年後は、ありとあらゆることが「基本的にAIがやる」ということになっているだろう。100年前に電話交換手に怒鳴っていた人が、100年後には小さい板で電話のみならずあらゆる情報を見ることができるよ、と言われて信じるだろうか。今から100年後の人は、100年前は人間が自動車を運転して事故で毎年数千人が死んでいたと聞いたら、なんて野蛮な時代なんだと呆れるであろう。

非弁提携

先月の20日のことですからもう1ヶ月以上経ちますが、「弁護士法違反容疑で捜索 大阪地検、大阪の法律事務所など(日経新聞)」というニュースがありました。「弁護士の資格がない事務員らに債務整理業務の手続をさせていた疑い」「非弁活動をしていたとみて捜査する」という内容です。某法律事務所と某会社が対象で、その某法律事務所は弁護士法人で東京(管理人の事務所のすぐ近く)にも事務所(本店)があった(ある)のです。某会社は「街角相談所━法律━」等のウェブサイトを運営していたとのこと。そのサイトには「借金減額シミュレーター」があったと。

まず、弁護士法人。管理人の感触として、弁護士法人にはロクな所が無い。正確に言えば、悪徳弁護士は弁護士法人制度を悪用することが多い。だいたい、弁護士法人という制度は支店を作るために出来たのですが、支店を作ってそこに新人弁護士を放り込んで一丁上がり、それならまだマシなほうなのです。非弁提携は本店の弁護士自身が非弁にアゴで使われる状況で、ましてや支店など支店の案件や業務運営や金銭管理といった全てが本店の非弁に牛耳られているのです(本件の某法律事務所は本店と支店が逆という特殊性がありますが…支店が本店を牛耳るという…いずれにせよ非弁が新人弁護士を牛耳るのは同じ)。

次に、広告。これは管理人の「重点取扱分野(?)」ですが、非弁提携は非弁が儲けるためにやるのですから広告には力を入れています。管理人の感触として、非弁提携弁護士は弁護士全体の1%以下でしょう(多く見積もっても数%か)。しかし、非弁は広告(テレビやラジオやチラシ、そして特にインターネットのSEO対策)に非常に力を入れているため、一般の方がスマホで「〇〇〇〇(困り事)、弁護士」で検索してヒットした弁護士の「非弁提携率」は、弁護士全体のそれよりはるかに高い。十中八九…?


今日の雑感

本日、東京都人権プラザでの「『インターネットにおける人権侵害』に関する法律相談」に担当として出向きました。この相談はまだ始まったばかりで、しかもかなり丁寧な手順を踏んで弁護士に案件が回ってくる仕組みになっているため、今回は相談に至る案件がありませんでしたが、今後はあるとのことでした。かといって千客万来という盛況かというと…。まあー管理人の事務所のウェブサイトにも書きましたが、今はインターネットによる法律事務所の広告が非常に多く、弁護士業務が低品質の事務所ほどSEO対策(キーワードバイ含む)が充実していて、一方、今時の「困り事が生じた人」はスマホで「〇〇〇〇(困り事)、弁護士」で検索して最初にヒットしたところに電話をすると。まあー以前も書いたことですが、そういう事務所はゼニのこまい案件を大量に集めて定型処理を(無資格者である事務員が実質的に)しているわけで、相談者自身がそれでいいなら何も言うことはありませんが、東京弁護士会で弁護士の業務広告をチェックする部門の中心担当者として十数年やってきている管理人からすれば、「安かろう悪かろう」ならマシなほうで、「高かろう悪かろう」な事務所もいっぱいあるのですけどね。まあーそれが市場原理・自由競争であり、それを取り入れるのが小泉司法改革であり、それは国民の支持を得ているという建前なのですからね。マヌケは損をして当然、それが市場原理・自由競争による淘汰ですから。


近時の雑感

外部の敵は対応しやすい。対応しにくいのは内部の敵、獅子身中の虫である。
例えば、弁護士は所属弁護士会の何かの委員会に所属するが、取り締まられるべき悪徳弁護士が、取り締まる系の委員会に所属したら?しようとしたら?弁護士会には弁護士を平等に扱う大原則があるのである。


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