第1局

いよいよ始まった天元戦第1局、井山裕太天元に挑戦するのは許家元。握って、黒番許・白番井山。

最初からAI手の応酬で若々し過ぎる碁、3年半前までは世界のどこにもなかった碁だ。基本的に許が手厚く打ち進め、ヨセ勝負かと思いきや井山の右上隅の出がソッポだった。これが利かずに中央の大石に猛攻をかけられ、なんとなんと、ついに無条件で死んだ。コウですらないとはアワレ…黒中押し勝ち。

井山衰えたり。ヨセを手抜きされて大石頓死とは、アマみたいである。許の手厚く打って一瞬の隙でブッ潰す剛腕は猛獣か。猛獣は始終暴れているわけではない。暴れるのは一瞬、「殺れる!」と見たその一瞬で勝負が決まるのである。その一瞬の隙、それが全盛期の井山には無かったが、今はある。昨年の碁聖戦で許にサンタテを食らったところで、井山の衰えは決定的だった。天元王座の二正面作戦の見通しは暗い。


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