第2局

昨日から本日にかけて打たれた本因坊戦第2局、黒番井山・白番芝野。

この碁はヘボアマにはよくわからないが、序盤からなんとなく黒の言い分が通り続けているような感じがした。例えば右辺のカタツキとか、あれで白が低くケイマにスベって黒が手厚く上にマゲる形になるとは…もちろん右下隅で白は一手得をしたのはわかるが、右辺のコスミ受けが必要なら得は一手分は無さそう。封じ手の時点では、そこから中央左下の黒と右辺の黒が繋がったら、よく言われる「弱い石どうしが繋がる」のであり碁は終わりという形だろう。と思っていたら封じ手以降でむしろ黒は左辺の白を攻めて、なんと白を切断して白が生きざるを得なくして、なんとなんと先手で(実質的に)繋がった理屈である。それで黒は上辺の大きな立ちに回り、白が生きるために仕方なく受けたところで、なんとなんとなんと黒は右下隅を生きてしまった。マジか…黒は攻められているのかと思ったのに…これでは白は黒に猛攻をかけられないとおかしい理屈だが、なんとなんとなんとなんと、黒は左辺のカケツギに回ったぞ…!?その2手後に白は投了。黒中押勝ち。

いやこれ、白は一局を通じて何もできていないのでは…黒は横綱相撲ってレベルじゃねーぞ…井山はさらなる覚醒をとげたらしい。井山は昔から「打ちたい手を打つ」を貫いてきた。今でも井山の主観ではそうだろう。しかし芝野が台頭するまで、井山は(少なくとも日本では)勝つ手「とは異なる」打ちたい手を打ってきた。なぜなら、世界一の剛腕により劣勢になっても強引に逆転できるからだ。どんな手を打っても勝てるので、わかりやすい最善手である「勝つ手」ではなく「面白い手」を「打ちたい」と感じたのだ。勝つ手で淡々と勝っても面白くないから。高尾山も村川も一力もそうやって倒してきた。しかし芝野が台頭し、王座を奪われ、対戦成績も1-5で迎えた本因坊戦。井山は初めて心の底から「勝ちたい」と思った。それまでも勝ちたいと思っていたが、その中身は違う。次の覇者である芝野を迎えて、井山は「勝つ手」を「打ちたい」と感じるようになった。井山の心の中で「勝つ手」と「打ちたい手」が完全に一致したのだ。これまでは「勝つ手はこれだが、自分は別のこっちの手を打ちたい」だったのに。この「完全一致」こそ井山ファンが待ち望んでいたこと。ありがとう芝野。


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