第1局/アルファ碁ゼロ!

いよいよ始まった王座戦第1局、井山裕太王座に挑戦するのは一力遼。握って、黒番一力・白番井山。

この碁は何なのか。明らかに一力の素晴らしい打ち回しだった。昨年の天元戦の1勝した碁を髣髴させる。それが、最後は右上隅の黒地で白に大威張りで生きられて、白中押し勝ち…。上辺で黒が一間にトンだのが白の大石に利いてなかったということだろうか?…だとするとポカに近いのではないか…

井山、負け碁も無理矢理勝つ、これは昨年のタイトル戦18連勝の時の半目勝ち2局を髣髴させる凄さ。これで「十番勝負」に連勝した。素晴らしい。一力よ、これが頂点の責務なのだ。この高い壁を乗り越えてみろ。柯潔は同い歳なんだぞ!?

そして昨日から話題沸騰のアルファ碁ゼロ。なんという凄いものを生み出してしまったのかデミスハサビスは…まだ囲碁をやめたわけじゃなかったのか。本当に嬉しい。そしてレーティングからすれば柯潔が五子!?という神の領域。かつて本因坊秀和だったか、「四子置けば神とでも」と言ったとか。柯潔や井山が四子置いて負けるとか、およそ信じ難いのだが…指導碁でも四子と三子は大きく違う。隅が空くのだから。三子でプロと打てれば、アマとしては到達点としてよい。そこから先はセミプロの領域である。それほど四子というのは大きい。トッププロをそこまで凌駕するというのは、本当に信じ難い。棋譜を少し見たが…アルファ碁ゼロの最終版同士の棋譜が少ないように思うのだが…最終版が出た以上、昨年3月版とか今年4月版とか、そんなのもう興味ないから。最終版同士の棋譜をたくさん公開してくれ!お願いハサビスさん!!


井山裕太、再度の七冠!とてつもない大偉業!!

井山中押し勝ちキターーーーーーー!!!!!!!

この碁は井山が二日目にいきなり超大石を敢えて捨てて、それから終盤に右辺で高尾が生きて、それなのに井山が勝った!わけがわからん!!

それにしても、昨年高尾に負けて六冠に後退して、そこから六冠を全て防衛した上で名人も挑戦者になり、奪取した。信じ難いほどの難業である。素晴らしい!本当に素晴らしい!!「素晴らしい」という言葉はこの再度の七冠で言い尽くして、あとは「国際戦で優勝してくれ!!」しかない。もちろん、一力との十番勝負(十七番勝負になる可能性が大だが)も、まだまだ貫録を見せて圧倒してほしいところである。

いやほんと、これ、張ウも言ってたけど、井山だから普通に思えるけど、とてつもないことですよ!!!


第1局

いよいよ始まった天元戦第1局。井山裕太天元に挑戦するのは、一力遼。握って、黒番井山、白番一力。
この碁は凄まじい。両者とも、打ちも打ったり。井山が攻め、一力が凌ぐ。一力が攻め、井山が凌ぐ。右上隅のヨセコウを睨んで、損コウを連打。どこまで読み切りなのか…黒中押し勝ち。
井山一力十番勝負の初戦は、井山が勝った。しかし内容は互角だろう。体操界も似たような関係があるよね。絶対王者に対する新進気鋭の若手、それは次に体操界を背負って立つ者である…。囲碁界はおそらく十七番勝負になるだろう。その結果で今後の囲碁界の覇者が決まるのである。

本因坊リーグ予想

いよいよ明日から本因坊リーグが開幕する。メンツは、残留組が本木克弥・羽根直樹・山下敬吾・黄イソ、新規組が小林覚・伊田篤史・余正麒・芝野虎丸、である。前期の予想では陥落の4人を全員的中させたが、肝心の挑戦者を外してしまった。今期は前期より予想が難しい。前期の結城や三谷のような、陥落鉄板の棋士がいないからだ。つまりザコがいない豪華なメンツなのである。そして何より大注目なのが芝野。芝野の結果をどう予想するか、非常に悩ましい。前期は本木挑戦を当てていたら完璧だったのだが…悩んだ結果、今期の予想は以下のとおりである。

挑戦:本木

残留:羽根・黄・芝野

陥落:山下・小林・伊田・余

挑戦は本木の連続と予想する。かなり大胆だと思うが、本木はそれだけの力がある。当然ながら順位1位も大きい。その他残留は、羽根はもう衰え始めているが、逆に言えば本因坊リーグに集中してギリギリ残留と見た。順位2位だし。黄の井山への挑戦を見たいのだが、どうも黄は挑戦者になる器ではなかったという結果になりそうだ。それでも意地を見せて残留はすると思う。芝野、これは台風の目だが、初のリーグで挑戦するには19歳の時の井山レベルが必要だ。17歳でそれは厳しいが、残留するだけの力は当然ながらある。2位残留あたりか。陥落は、山下はだんだん挑戦できなくなってきており、そろそろ落ちていく時期であり、それが今期本因坊リーグということになる希ガス。覚はリーグ入りしただけで立派、半年以上を戦い続ける体力が無い。伊田はムラがあり過ぎる。管理人は伊田の本因坊挑戦から新しい時代が始まったと思っており伊田は若手の中では特に好きな棋士なのだが、これは当てにいっているのでな。余はリーグに残留したことが一度もない。実力的に不思議なことだが、それを克服するのは今回ではないと思う。


第4局

昨日から本日にかけて打たれた名人戦第4局、黒番高尾・白番井山。

この碁は下辺の白の構想が素晴らしい。ここをグイグイ押させて行って良いという判断だ。左下隅でコウにして渡った。その影響で黒が下辺右のコウをツイだのはいかにも辛い。封じ手の時点で、左辺白がどうなるかということあはるが、白の流れに見えた。封じ手後も井山は一間にトンだりせずに厳しくハネる。切られてアテていく形が悪いように思えたが…衝撃の104切りから106アテで107両アタリを強制したのは凄い。物凄い損を先にして、110で勝ちました、か…中央白を動き出して、厳しく上辺黒を攻める(おいおいポン抜いた大石が攻められるとは!?)。164手完、白中押し勝ち。

井山、あと1勝で七冠復帰。頼むで。それにしても、この勝ち方がなぜ国際戦でできないのか…井山も体が長碁に適合してきているのではないか。かつてチクンがそうだったように。そうこうしているうちに一力だけでなく芝野が出てくるぞ…


不惑の出発

「高尾紳路 不惑の出発」を買って読みました。オビは「10年ぶり名人就位 栄光と苦難の棋士人生」です。そこは「苦難と栄光」じゃないですかね…今は名人なんだから栄光でしょ、と思いましたが、とにかく内容は盛り沢山で面白いです。最初に昨年の名人戦から始まる。ていうか、今しか出せない、今を逃したら買う気になれない、ほんと旬が短い本だと思います。

以前も書きましたが、高尾というのは特異な棋士で、どんな棋士も歳下の強者に対しては、最初は勝っていて、そのうち勝てなくなっていくのです。棋力のピークは年齢に依存する以上、必然なのです。平成四天王の他の3人は、井山に対してそうなっているはずです。しかし高尾だけは違う。最初の16戦で1勝15敗って、有り得ません。そのまま勝てないなら有り得るんですが、そこから勝つようになっていくのですから…


第3局

昨日から本日にかけて打たれた名人戦第3局、黒番井山・白番高尾。
この碁は序盤でコウのフリカワリで左下隅で白がポンポンと凄いポン抜きができた。これは昨年の名人戦第7局を思い出す。嫌な感じだ。そしてさらに別のコウのところで初日終了した。2日目にコウを争って、色々あって上辺で白が生きて左上隅も白が生きた。しかし中央に巨大な黒模様が出現した。これをまとめるのもなかなか大変かと思ったが、最後もコウの連続で決めた。黒中押し勝ちである。
井山、最強手を連打する快勝。素晴らしい。あとは国際戦でこれを発揮してくれれば…

棋聖Sリーグ・パラマストーナメント

そういえば先週木曜に棋聖Sリーグの結果が出たわけですが、パラマストーナメント進出が一力と山下、その他残留が張ウとリンリン、陥落が村川とヨウコクでした。つまり、管理人の2017.04.26の予想が完全に的中したのです。「村川は結局山下に勝てんかった」というところまでズバリです。もはや予言レベル、我ながら素晴らしい。リーグ予想を始めて、初めて完璧に当てました。結果が出た後なら「今回は簡単だった」と言う人もいるでしょうが、そういう人は、次の本因坊リーグで予想してみればいいでしょう。当てるのがいかに難しいか、よくわかります。

一方のパラマストーナメントも全て出揃いました。下から、本木→余→高尾→山下→一力、という顔ぶれ。いやはや、ここまで「出るべき人だけ出ている」ことになるとは。どんな仕組みにしても、場違いな人は出てこないんですねえ。山下と高尾は言わずと知れた平成四天王の二人、計算の碁の二人が早く衰えて、戦いと厚みの碁の二人がしぶとく居座る。あとの若手三人も既にタイトル挑戦経験あり。ほんと、ザコがいない豪華なトーナメントです。この5人全員が「井山被害者の会」の正会員ですけどw


第2局

昨日から本日にかけて打たれた名人戦第2局、黒番高尾・白番井山。

18とは何十年前の定石ですか…44のシチョウアタリがそんなに凄いかな…45で右下隅はまるで「19目のハメ手」やで…65までの大フリカワリは第1局の高尾の打ち回しの再現かと思ったで…77の時点で黒模様が雄大だが…80まで出切ったのが初日。封じ手の81とアテるのは読みが入った手か?右下隅で93のヌキを決めたのも…それで95に96と転戦。97で、さて形勢はどうなのか。黒模様は全部は地にはならないだろうが…98から手を付けていく。手にするだけなら難しくないだろうが…113で中央白に生きはあるのか?123で周囲は真っ黒に見えたが…146で逆に黒を取った!?白中押し勝ち。

井山、豪快な「力のシノギ」で高尾の模様を粉砕。痛快な勝ち方で、世界戦にも弾みをつけた。昨年はいきなり3連敗したからな…井山にとって名人戦で初戦半目負けは実は縁起が良いのだ。初めてのタイトル奪取がそうだったからな。この調子であと3連勝頼むで!もちろん世界戦もな!!(なにしろ山下も勝ち残っているのだから…)


第1局/一力遼が天元戦も挑戦者に!

いよいよ始まった名人戦第1局、握って、黒番井山・白番高尾。

布石の左上隅と左下隅の定石は、この組合せでは白有利と考えるのが通常の感覚では…井山、昨年の名人戦第7局で敢えて不利な布石を打った悪い癖がまだ消えないのか。右下隅を捨てて中央から左辺の大模様をまとめた高尾の大局観が素晴らしい。井山の七冠復帰なるか大注目の決戦だが、なんと高尾が半目勝ち。最後の半コウを黒がツイでなので、いわゆる「厚い半目」だろう。井山がヨセで追い上げたように思うので、流れとしては白の完勝。今の井山にこのように完勝できるとは…高尾恐るべし。井山はアルファ碁を相手にしているように感じたかもしれない。半目までは敢えて追い上げさせる、まさにアルファ碁流だ。管理人も以前、井山を除けば世界最強の可能性があるのは高尾だけ、という「ような」ことを書いたように記憶している。

方や天元戦挑戦者決定戦、山下敬吾vs一力遼は、序盤で白番山下の剛腕炸裂で黒番一力の石を半分取ったところでは明らかに山下優勢だったと思うのだが、一力が粘り強く打ち回して、終わってみれば黒4目半勝ち。一力、強い、その強さは「負けにくい強さ」であり本物だ。これで井山との年末十番勝負は決定、年明けの棋聖戦を含めて十七番勝負の可能性が大きくなってきた。もう「No.1の井山とNo.2の一力、この二人だけでいいよ」という状況である。

今日、井山は負け、一力は勝った。この象徴的意味合いは小さくない。今日がまさに「分岐点」「分水嶺」だったかもしれないのだ。いよいよ一力の時代がやってくるのか…?


今日の雑感

井山の碁は難し過ぎるぞ…どこまで読みどおりなのか。ハタ目には物凄く危なっかしく見える。


一力遼が王座戦の挑戦者に

本日、井山裕太王座への挑戦者を決めるトーナメントの決勝戦が打たれました。一力遼20歳vs芝野虎丸17歳。

公式七大タイトルの挑戦者決定戦の両対局者の合計年齢が37歳とは、史上最年少対決ではなかろうか。なにしろ、山下が38歳なのである。恐ろしいことだ。結果は黒番一力の1目半勝ち。芝野が勝ったら一力からすれば「俺だってまだ1回しか挑戦してないのに…井山さんの次は俺ってずっと言われ続けて、ここで2歳5ヶ月も若い芝野に並ばれ、まかり間違ったらタイトル奪取の先を越されては…」というところだった。一力はこれまで、ほぼ同年齢の許を除き、全て歳上の棋士と競争してきた。それが、タイトル奪取も実現していないのに、(くどいようだが)2歳5ヶ月も歳下の棋士と競争するハメになろうとは。それにしても今回の決勝戦、2年5ヶ月前のNHK杯の伊田vs一力を彷彿させる若さ。そして来たる31日には天元戦の挑戦者決定戦が、山下vs一力。しかも一力は棋聖戦Sリーグ1位通過を決めており年明けの棋聖戦挑戦者に最も優位にある。あれも一力、これも一力。ちょうど8〜9年くらい前の井山を彷彿させる。第一人者の張ウに対して、井山が「あちこち」に出てきた。「もう井山がNo.2なんじゃねーの?」という状況だった。今、「もう一力がNo.2なんじゃねーの?」という状況である。大きな違いは、一力には、伊田とか余とか本木とか許とか、少しだけ歳上〜同年代の好敵手が大勢いることだ。それに加えて芝野という少しだけ歳下の好敵手も出てきた。

「面白くなってきた」というところである。不思議なもので、まだ28歳の井山がロートル、と言ったら言い過ぎだろうが、キャリアハイでありピークであり「後は落ちるだけ」のような、そんな空気も出てきた。井山、これまでにない趣旨での踏ん張りどころである。No.2の一力と、年末年始で17番勝負になるかもしれないのだ。一つでも獲られたら井山時代の終焉かもしれない。特に棋聖は死守しなければならない。井山は世界一になるまでは大三冠は、少なくとも歳下に奪われてはいけないのだ。


DZG

白石プロのブログによると、DZGが絶芸に(準決勝で)勝って、AI碁の大会で優勝したとのこと。素晴らしいことですこれは。この世界はアルファ碁という「神」が存在しましたが、引退により「神」は消滅し、「人」の中での争いとなりました。「人」の中では中国の絶芸が最強と思われていましたし、DZGも負けたことがあります。

Googleは「別格」として、中国に日本が勝った、いや本質的には中国という「国家」に日本の民間人(民間企業)が勝った、ということが素晴らしいところなのです。中国が国家の力により金と人材を投入しても、必ず勝つわけではない、ということ。これは他の分野でも当てはまるでしょう。



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