即位礼正殿の儀

前回は高校生で神戸にいたのであまり実感がなく詳しく覚えていませんが、今回は東京。東京だと現場と天気状況が同じなわけです。朝からずっと大雨で暗かったのが、午後1時の高御座でのお言葉が始まる直前(これは本当に直前で、少し前の時点の貴賓が待っているところを屋外から映しているTV映像でははっきり大雨がTV画面全体を覆っていました)に雨がやみ、明るくなってきました。これは東京に住んでいれば自分の部屋が(外からの日差しで)どんどん明るくなっていくのを同時進行で体験したわけです。「あれ、雨がやんで明るくなってきたぞ。雲の間から青空も見える」と思ったものです。ニュースによると虹が出たとか。雨が上がって晴れれば虹も出るでしょう。そして、お言葉からの一連の儀式が終わったら、また曇ってきて暗くなりました。これは東京にいた大勢の人が全員、同時進行で同じ体験をしたのです。当然ながら、そこに虚偽や作為が入り込む余地は全くありません。


第2局

本日打たれた天元戦第2局、黒番井山・白番許。

この碁は久しぶりに井山の完勝だ。終盤はアマには複雑で危なっかしく見えたが、井山は少しも危なく感じてなかったか。これで許に苦手意識を持たずに済んだ。とにかくこの年末の天元戦と王座戦、許と虎丸、この二正面作戦を突破すれば名誉称号が二つ増えるのだ。名誉称号三つまでは小林光一も達成している。名誉称号五つとなれば、これを突破する可能性があるのは虎丸くらいだろう。新嫁の評判を落とすわけにはいかない。踏ん張れ井山!!


4K8Kとゲーム

価格.comでテレビを検索すると、4Kで一番小さいのが40型、8Kで一番小さいのが60型である。日本の住宅事情で60型が広く普及することはない。40型ならなんとかだが、それはリビングに置かれる。一人暮らしでない者が自分用の部屋に40型のテレビを、というのは無理がある(TVチューナーが無いモニターとなるとマニアである)。むしろテレビ自体がいらない方向に進んでいるのが今の日本。特に若者にとっては、スマホひとつあればいい感覚である。リビングのテレビで重厚長大なゲームを毎日のように長時間プレイするのは、少なくとも今の日本では一般的ではないだろうし、今後そうなるとも思えない。

キャンセル対応まで

昨日、任天堂が「Nintendo Switch『幻影異聞録♯FE Encore』に関するお詫び」と題する発表をしました。この来年1月17日発売予定のゲームソフト、元はWiiUで日本で2015年12月26日に発売したもの(当時の記事)を翌年に欧米で発売したもの。よくあることですが欧米版は日本版と違うところがあります。日本では3万本かそこらしか売れてないマニアなゲームですが(関連記事)、だからこそファンは濃く、見逃してくれません。日本版の移植であるかのような画面が掲載されていたとのこと(修正済み)ですが、実際は欧米版の移植。そもそもゲームは生活に不要なものであり、ゲームをプレイすること自体が「こだわり」なのです。こだわりを軽視すれば批判されるのは当然のこと。人間、「騙された!」というのが一番腹が立つのです。最初から欧米版の移植と言っていたら、何も波風は立たなかったのに…


外国人観光客数

JNTO統計報道(訪日外客数)の2019年9月推計値(2019年10月16日発表)で、2019年9月度は前年から5.2%増加。2019年1月〜9月の累計は前年から4.0%増加。2016年〜2019年の訪日外客数推移を見ても、ほぼ毎月その前年度から増加しており、減少は「2017年9月→2018年9月」と「2018年8月→2019年8月」の2回だけ。それでも、さらにその前年の同月と同等か多い数値です。そもそも全体的に2016年から2017年で大幅に増加していて、2017年〜2019年は増加が鈍化しています。外国からの観光客は基本的には多い方が良いわけですが、オーバーツーリズムという言葉があるとおり、多過ぎても弊害が生じます。どこが適切な「天井」かはわかりませんが、秋葉原はここ数年で外国人観光客が非常に━━異常に?━━増えているのは確かです。


今日の一言

インターネットにおいては「スルー力」が重要である。エゴサしない、これもスルー力の一種である。


今日の雑感

会社を無理矢理退職させられる、具体的には退職届に署名押印させられる、という時は「親と相談します!」でも「一晩考えます!」でも何でもいいのでとにかく署名押印せずにその場を離れて、すぐ弁護士に相談する。これが出来る人は現実にはなかなかいない。


今日の状況

今日は千葉地裁に行きましたが、電車は遅れはあるものの、概ね問題なく運行していました。ただ、新聞がスポーツ紙以外ほとんど売られていません…印刷や運搬のあたりが被害を受けているのでしょう。と思ったら新聞休刊日でしたかw


明治天皇

「明治天皇(著:ドナルド・キーン、訳:角地幸男、発行:新潮社)」の文庫版1巻〜4巻を読んだ。初出は新潮45の1995年1月号〜2000年4月号なので、もう20年以上前の作品である。著者は日本文学史の碩学であり、日本史にも造詣が深い。欧米人にして日本についてここまで識見があり、かつそれを一般人(欧米のを含め)向けにわかりやすく書いてくれる人物は大変貴重である。明治天皇について深く研究し高い識見を有する日本人は大勢いるであろうが、客観的・中立的、かつ網羅的に書ける人は多くないであろう。明治天皇も他の全ての同時代人と同様に「時代の人」であり時代的限界を当然に有していたが、君主として「国家国民のため」という主観的意思のもと行動し続けたのは、まさに言うは易く行うは難しであり、それが故に偉大である。君主というもの、私利私欲に走ろうと思えばいくらでもできるのである。安逸で贅沢で放埓な生活もできるし、国家運営を自らの意向のみで独裁的に行うこともできる。しかし明治天皇はそのいずれもしなかった。多くの歴史小説がいわば「紀伝体」であるのに対し、この本は(伝記文学のため)「編年体」でありそこがこの本の特徴であると共に価値となっている。人は編年体で生きているのであり紀伝体で生きている人はいない。その時代の人の感覚を追体験するには編年体こそ相応しい。しかし編年体はともすれば相互に関連性のない事実の無味乾燥な羅列に堕してしまう危険があり、伝記文学であっても編年体で読ませる筆力は並大抵のものではない。本書の舞台は今から167年前頃から107年前頃までである。時代はまさに帝国主義の真っ盛り、力がそのまま正義であった。明治天皇は1852-1912、同時代の君主はイギリスのヴィクトリア女王が1819-1901、ドイツのヴィルヘルム2世が1859-1941、ロシアのニコライ2世が1868-1918、である。ちなみにアメリカのリンカーン大統領は1809-1865、黒人奴隷に対しては1862年に奴隷解放宣言をしたがインディアン(アメリカ先住民)に対しては無慈悲で残酷であった。本書で今日の日本人に特に教訓となるのは、ひとつは日清戦争における旅順虐殺である。日本人捕虜の死体に対する清国兵の非道な行為に軍として逆上したという経緯のようであるが、かといって正当化されるものでもない。このような行為は軍の上層にとって無意味かつ有害であり、軍として命じる意味は無い。しかし人類の歴史は戦争においてはこのようなことが避け難く起きることを示している。綺麗に戦う、つまり戦闘員は殺すが非戦闘員は殺さない、戦術的に無意味な殺戮はしない、とはいかないのが現実の戦争なのである。この事件は世界で報道され日本は批判され(著者は、欧米の軍隊が世界の片隅の「原住民」を虐殺した記事を西洋人が読んでも軽く受け流す、と当時の欧米人の意識を明らかにするが)、アメリカとの条約批准を難航させたが決定的な悪影響は生じさせなかった。このことも実に興味深い。今日の我々は、中共による天安門事件とか香港弾圧とかをどう考えるであろうか。もうひとつは閔妃暗殺である。名目上の「主犯」は大院君であり朝鮮人も参加しているが、黒幕は三浦梧楼で実行犯の主体も日本人であり、要するに三浦がやったのである。このような凶暴な殺人はもちろん正当化できないし、実際軍法会議にかけられ日本人が計画実行したことも明らかにされたが、判決は無罪であった。帝国主義とはそういうものと言ってしまえばそれまでであるが、この時に伊藤博文が「朝鮮のことは朝鮮にまかせるという不干渉政策を採るべきである」と考えていたのは興味深いし、後のことを考えたら皮肉でもある。遅くともこの時が歴史の分かれ道だったと、歴史の高みにいる今日からは言えるであろう。今日の我々は、ロシアのクリミア併合をどう考えるであろうか。


正倉院の世界

正倉院

「正倉院の世界 皇室がまもり伝えた美」は、有名な宝物を間近に見られる貴重な機会である。これまで正倉院展は71回、しかし東京では3回(昭和24年、34年、56年)しか行われていないと。螺鈿紫檀五絃琵琶は現物は思ったより大きく保存状態も良い。絃まで残っているとは…しかも模造品の出来も素晴らしく、製作過程を見ても大変なもの。1260年以上前にも西方の誰かが同じように大変な手間をかけて作ったということだ。蘭奢待も思ったより大きい。足利義政と織田信長と明治天皇が切り取っているが、いずれも思ったより大きく切り取っている。碁石は思ったより小さかった…



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