人権意識と攻撃性

平等や公平というのは大切なことである。ただ、他人を攻撃するのがそれで正当化されるだろうか。男女同権は今は普遍的な価値観だが(実際は?…人類80億人のうち過半がそういう価値観だろうか??)、200年前はそうではなかった。不平等の最も本質的かつ根源的なことは男女などではなく相続である。なぜ金持ちの子に生まれたら財産が手に入り、貧乏人の子に生まれたら財産が手に入らないのか。相続は不労所得の極致である。自身はいかなる貢献もしないのに財産や生育環境が手に入る。QoLが全く異なってくる。古今東西を通じて「不幸な生い立ち」には必ず「親が貧乏(親が死んで財産を残していない)」が含まれる。貴族や奴隷も本質は相続である。まさに「生まれによる」区別である。あなたはタイムマシンで200年前に行ってその時代の人に対し男女同権を主張して、受け入れられず「こいつは人権意識に欠けている」と言う。200年後からタイムマシンで来た人があなたに対し相続制度廃止を主張して、あなたが受け入れないと「こいつは人権意識に欠けている」と言われるのである。


図書館に関する近時に限らない雑感

図書館は絶版本を蔵すことに大きな意義がある。出版から1年以内の本は出版社の同意が無ければ蔵せないようにする(オプトイン)か、出版社が反対したら蔵せないようにする(オプトアウト)のでないと、出版社(著者)にはたまったものではなかろう。


近時の雑感

どんなイベントも、裏方の準備は大変なのである。たとえ主役がいても、裏方がいないとイベントは開催できない。そして、裏方には文章化しにくい実務的なノウハウが蓄積されている。そのため、実務においては、主役は代えがきくが、裏方は代えがきかない、ということもあるだろう。ある意味、裏方は主役より不可欠なのである。山縣有朋は奇兵隊においてそういう位置で最初の権力を確立したのだろうと推測する。


近時に限らない雑感

G7のうち日本以外は白人キリスト教国です。しかし、人類80億人のうち何人が白人キリスト教徒でしょうか。ググったところ、白人は3割くらいに過ぎないようですね。キリスト教徒もそのくらいと。ほとんどカブっているとしても、要するに3割です。白人キリスト教徒がその人種的宗教的歴史的社会的背景を元に主張することは、人類の7割(56億人!)には関係ないこと、とも言えるのです。

一方、日本人の宿痾については1年前にも書きました。それは「日本は劣っている(間違っている)のであり、(論者が『優れていいる』と認定する)外国の言うこと為すことは全て正しいのであり、従う倣うのが正義である」という前提を当然とする論法です。古くは「唐の国」でしたが、要するに「海の向こうには楽園がある」というものです。地上の楽園、聞いたことありますよね。

事実は他人に求めますが、評価は自分で行わなければなりません。それが自立した人間であり、主権者たるべき要件でもあります。主張の根拠が論者自身の中にある(「自分はこれが良いと思うから自分はこう主張する」)なら聞く意味がありますが、主張の根拠が「えらいひとが言っている」「外国がやっている」はたまた「外国に怒られる」というのでは、聞く意味はありません。


貨幣博物館

日本の紙幣に登場した人物は意外と少なかった。特に、どんな顔だったか明確に残っていない古代の人物ではない、近代以降の人物は。管理人がはっきり覚えている、500円札の岩倉具視、1000円札の伊藤博文。それらより前に、1円札の二宮尊徳、50円札の高橋是清、100円札の板垣退助。この中で二宮尊徳だけ政治家でないのは興味深い。昭和21年3月19日発行で昭和33年10月1日発行停止の由。現在も有効のようだ。何もなかった昭和21年より、何でもある令和5年の方が、二宮尊徳の精神(報徳思想)の価値が高いと考える。


ELN

本日はELNの4月定例研究会。スポーツビジネスローについてM先生(早稲田大学スポーツ科学学術院教授・博士)のご講義。M先生はスポーツ法務を主な取扱分野とする弁護士。スポーツビジネス(興行)の5大収入は、スポンサー、ネットメディア、観客、メーカー、テレビ局。当然、それぞれに契約がある。それぞれで債権的権利を販売している。昔はアバウトで口約束だったりした。今は契約書を作るが、契約なので第三者効がない。業界で放映権を一括管理で大きな収益を得て内部で分配する。キャラクタービジネス(グッズ販売)が結構な割合である。これも全体の統一感を保つ。業界内ルールには限界も。2003年のコナミの事例の件、当時はプロ野球全体で3億円だったのが今や120億円。NCAAの肖像権管理、巨額なので大学生でもさすがに対価を払うべきという流れ。その他諸々。


今日の雑感

ハヤシライス

無難にうまい。ハヤシライスはそういう言葉がしっくりくる。


近時の雑感

日本の囲碁界は困難な時代に突入するだろう。これは江戸幕府崩壊の時と同じである。人間社会において衣食住(の業界)は絶対に必要であり、医師もそれに次いで必要であり、弁護士はさらにそれに次ぐくらいの必要性か。それに対し芸術(絵画音楽彫刻演劇小説等)は人間社会における必要性が劣後する。その本質は「値段」があってないようなもの、ということである。それでも芸術は人間の普遍的な美意識や創作意欲の発露としての必然性がある。必然性は価値である。ところが技芸(囲碁将棋相撲野球サッカーボクシングその他諸々、技芸を有する者同士が戦って勝負をつける様を見せる興行)はもっと劣後するのである。ルールに何の必然性もない。まさに直木三十五が言ったとおり「価値といえば絶対価値、無価値といえば絶対無価値」なのである。技芸の世界に生きる者は、自分がやっていることは本来絶対無価値なのだ、ということを自覚する必要がある。ある日突然「石ころ帽子」状態になってもおかしくないのだ。これもまた「板子一枚下は地獄」である。


寄稿への雑感

管理人の中高の同級生のU氏がFACTAの2023年4月号に「米中『気球』の裏の競争戦略」と題して寄稿している。豊富な知識と鋭い考察による充実した内容だが、結局米中はすぐにドンパチしないしできないということか。日本はどうすべきかも書かれているが、管理人が考えるところ、日本は明治維新から太平洋戦争までは「列強」の一員たらんとしていたわけだ。終戦後はそうではない。今の「列強」は誰でもわかることだが国連の常任理事国の5ヶ国である。それ以外の国は内政重視の独自戦略でいくほかないし、いくべきなのである。都合の良い場面でだけ「ブータンは世界一幸せな国」と言うマスコミの人、ではブータンに移住できるならするの?


プラットフォームとタルト

JR秋葉原駅のアトレには4階がある。そこは喫茶店になっていて、床の高さが総武線のプラットフォームと同じ、いや少し低いかも?

タルト・ブラッドオレンジ

ブラッドオレンジのタルト。これはうまい。

タルト・ぶどう

ぶどうのタルト。これもなかなか。


近時の雑感

法テラスで審査をしていると依頼者が生活保護受給者という案件が多い。もちろんそういう人が法テラスを使うのだから当然に過ぎないが、まだ老齢でもないのに経済的理由で生活保護というのは、金だけ渡してもその人のQOLを「健康で文化的な最低限度の生活」以上にするのは困難だろう。人間は、むしろ、生きていくだけの金はあるが毎日何もすることがない、という方がダメになってしまうものである。難しいことだが、社会的に何らかの意味がある「仕事」を、国や自治体が用意する必要がある。働く方としても「ベストエフォート」であり、出来る範囲で働く、ということで必要十分なのである。社会にとって有意義な活動を、少しでもいいからしている、そういう「社会参加」を促すのが、各自治体がやっている自立支援プログラムである。結局、社会を良くするのは、こういう「底辺」を豊かにしていくことを行うことなのである。


近時の雑感

カズオ・イシグロという人を管理人はよく知らないし、本を読んだこともない。ただ、2年と少し前の東洋経済オンラインの記事で氏が語ったこと━━それは当時かなり話題になったと記憶している━━は現代社会の「上っ面」の本質を実に的確に言い表していると感嘆したものだ。「俗に言うリベラルアーツ系、あるいはインテリ系の人々は、実はとても狭い世界の中で暮らしています。東京からパリ、ロサンゼルスなどを飛び回ってあたかも国際的に暮らしていると思いがちですが、実はどこへ行っても自分と似たような人たちとしか会っていないのです。」というものである。管理人が人間社会の本質を言い表す言葉と思うのは「板子一枚下は地獄」である。インテリという形而上的な思考で悦に入る人々に百の理屈があっても、弾丸一発で人は死ぬのである。ロシアが攻めてきて、ウクライナでは成人男性に限って出国禁止措置がとられた。インテリは「全員に出国を認めるか、全員に出国を認めないか、どちらかにすべきだ」と言うのだろうか。少なくとも、インテリは自ら残って銃を取り戦ったりはしないだろう。まず自らを安全な所に置き、そこから他者を批判するのがインテリである。


近時の一行雑感

秋葉原に外国人観光客がかなり戻ってきている。コロナ前と同等とまではいかないにせよ、コロナ中とは全然違う。



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