包括外部監査人

本日の日弁連主催「2015年度 包括外部監査人研修」は、講師が小林先生、清水教授、芦沢氏。同業者として小林先生の講義が特に興味深い。 包括外部監査の資格要件は、弁護士/公認会計士/監査等の行政事務従事者で監査実務精通者/税理士、だが公認会計士が多く弁護士は少ない。しかし弁護士がもっと増えるべきという。公認会計士ではどうしても財務的な観点からの監査となりがちである。財務諸表監査は財務諸表の適正表示について合理的な程度の保証をすることだが、包括外部監査(の方針)は不正又は非違の摘発を旨とする点にあるのではなく行政の適法性或いは妥当性の保障にあるというべきである。その他云々。講師の経験談としても、例えば運動会用にビールの領収証があったがビールが適切なのか問題であると思って調べたら当日が雨で運動会自体が行われていなかったとか。やれやれ… -----

弁護士の業務広告

どの業界でも、業界人にとって「紺屋の白袴」「医者の不養生」「河童の川流れ」「弘法も筆の誤り」…うーん、微妙に意味が違いますが、とにかく「業界人だからこそイイカゲンにしている」というものがあるでしょう。
例えば、あの漫画「美味しんぼ」の初期に、アメリカ人がアメリカで学んだ作り方で作った豆腐のほうが、日本で日本の会社が作っている豆腐より、よほど「本物の豆腐」だというような。
弁護士業界にもそれはあるわけで、一般の方に最も目につくのは、もちろん広告です。管理人は弁護士登録以来一貫して、日本最大の弁護士会である東京弁護士会の、弁護士広告を扱う部門(弁護士業務改革委員会の広告部会)に所属し、実質的にも中心的に活動を続けていますので、弁護士の広告については、その問題点及び「問題ある広告の背後にある、その事務所の実態」がよくわかるのです。

非弁問題

定期的に開かれる東京三会で非弁問題への対策を協議する会合に出席していますが、この非弁問題は、一般の方には見分けるのは至難ですし、被害が発生してからでは遅い問題でもあります。弁護士でない者(弁護士以外の資格保持者を含む)による行為、そして(残念ながら)弁護士による行為、両方あります。この問題は資格制度の本質に関わるものです。「自分の」業界では資格を肯定し、「自分以外の」業界では資格を否定するような、ダブルスタンダードは最も卑劣でしょう。「自分が資格不要と考えるからこの業務は資格不要である」というのも同様。法治国家というものを根本から否定しています。 -----

理論と現実、問題と背景

東京弁護士会の「後見事件における東京家裁の運用変更への対応について」に出席。弁護士会の内輪の話、しかも不祥事に関係してくることなので、何とも言いにくい問題。理屈は反対派にあると思いますが、現実に事件が起きている以上、具体的な対策を示さずに反対しても説得力がありません。そもそも弁護士激増と広告解禁が構造的背景だという指摘もまた然り。ではどうするのかが問題の本質です。後見人を依頼する側からすれば現状の秘密主義が不安なのは自然なこと。しかし後見人は本人の立場なので、推定相続人とは利害が対立し得るし、推定相続人が複数いる場合には紛争の素ともなります。例えば、預金通帳を本人の意思確認ができない限り見せないのは理論的に正しい。そして後見事案ですから本人は意思能力が無いのです。 -----

名義を偽るのは卑劣

自由と正義2015/1の懲戒処分公告に、日本最大の某法律事務所の超有名弁護士(と2名)が戒告処分となった内容が載っていました。何をやったかというと、自分が訴訟代理人をした事件の一審判決を批判する論評を、法律雑誌4誌に「匿名又は編集部名義で」掲載させ、その事件の控訴状に、そのうちの1誌を引用して「既に公刊物(○誌○号○頁以下)においても指摘されているが、原判決は、様々な矛盾点、疑問点を内包している」と記載したのです。
なんという自作自演。これはこのような人たちがよく使う(?)手法なのかもしれませんが、えげつない。しかし、一弁は懲戒しなかったんですよね。さすが(?)ブル弁会です。しかししかし、裁判官が恐れるのは最高裁判例のみ、ギリギリ高裁判例も少しは気にするが、学者が何を言おうが完全無視、たとえそれが我妻であろうと関係なし、ということらしいです。
それにしても、名義を偽る(偽名義による効果増を利用する)のは不公正・卑劣です。でも、依頼者のためなら何でもやるのが依頼者に高く評価される弁護士なんですよね。依頼者による評価で決まる弁護士ランキングにどれほどの意義があるでしょうか。社会の「上流」ではこういう卑劣な行為が普通に(「いともたやすく」)行われているのでしょう。 -----

今日の雑感

大赤字事業は廃止する。いくら有意義でも廃止せざるを得ない。廃止以外の結論は無い。背に腹は代えられないのであり、これを「有意義だから廃止すべきではない」と言い出すのは、自分の足で立っていない「おぼっちゃま、おじょうちゃま」なのである。


スポーツビジネスと弁護士

本日はELNのシンポジウム、「スポーツビジネスと弁護士」というテーマ。パネリストにあの為末大氏も。陸上や水泳の選手の収入構造として、賞金は年収としては非常に少ない。あとはCM出演ということになるが…。また、企業スポーツは東京五輪の時から?のもので、終身雇用制を背景にしているため、今は企業にとって、例えば株主にどう説明するのか、ということになる…。外国ではスポーツは娯楽という視点で捉えられているが、日本では「道」という捉え方だというのは、なるほどである。特にマイナースポーツにおいて、そのスポーツを愛している人が、その「思い」で頑張るが、興行として?立ち行かなくて行き詰まる、というのがその表れという。ペイしない事柄は無理なものは無理で、究極的には税金が投入されるのは主権者として冷静に考える必要があるでしょう。


骨子

上告理由書(骨子)と題する書面が郵送されてきた(全弁護士に送付してそうな感じ。N弁護士から送付されてきた「サルでもできる」シリーズ3冊を思い出した)。これは升永先生らが提起している選挙無効請求事件の上告審のもの。えらい先生が提起している重要な意義を有する訴訟なのだが、他の弁護士に送り付けるのは…いやはや、先が短いので気が短くなっておられるのか…

これは最高裁に提出したのだろうか、それとも最高裁に提出したのは上告理由書のみで、骨子書面は提出していないのだろうか。というのも、書面の内容がパワーポイントみたいにキーワードを非常に大きな文字(ワードで調べたら72pより大きい…)で強調してあったり、枠内や文字が着色されていたり、なんともはや目がチカチカするのだ。

「非『人口比例選挙』では政権交代がおきない」というが、実際起きたしなあ…。「安倍違憲状態内閣総理大臣」というが、鳩山もそうだったという評価なのかなあ…。選挙区割の投票価値の平等(=人口比例選挙)からの乖離が合理的であることの立証責任が選挙管理委員会(国)にあるというが、それはそれとして、投票価値の平等を現実に可能な限り追求した選挙区割私案を作ったりしないのかなあ…極めて面倒臭いけど、法は不可能を要求しないのだから…。


昨日の雑感

まあ、なんですな。なぜ日本国憲法は秘密投票を規定しているのか(15条4項「すべて選挙における投票の秘密は、これを侵してはならない。選挙人は、その選択に関し公的にも私的にも責任を問はれない。」)。それをよくよく考えなければなりません。相撲協会の選挙で親方が背後から見ているなんて、苦笑するほかありません。出口調査を含め、誰に投票したのか尋ねる行為は極めて不適切です。適法とか違法とかいうことではなく、リーガルマインドです。民主主義の、ひいては人権の本質についての感性の問題なわけですよ。


特徴

管理人は東京弁護士会弁護士業務改革委員会広告部会担当副委員長をしているため、問題がある弁護士広告を多く扱ってきています。経験上、広告に問題がある法律事務所は、自ずと内実にも問題があることが多い。今時、他の多くの業種と同様、広告の「主戦場」はインターネットです。インターネットのウェブサイト(ホームページ)は即ち広告です。

問題がない事務所も、問題がある事務所も、等しく綺麗で立派なウェブサイトを開設しています。これも他の多くの業種と同様でしょう。法律事務所の問題にも色々ありますが、非弁提携、即ち実態として弁護士でない者(非弁)が事務所を牛耳っている、という類型があります。この類型の事務所のウェブサイトによくあるのが、弁護士ではない人の画像はあるが肝心の弁護士の画像はない(あってもウェブサイトのトップには関係ない人の画像があり弁護士の画像は目立たない所にある)、というものです。


全体で見れば

昨日のインターネット法律研究部は、インハウスロイヤーの先生方をお招きして色々とお話を伺うという趣向。yahooとかgoogleとかlineとかカカクコムとかニワンゴ(ドワンゴ?)とか。司会進行役の先生の質問もなかなか興味深いところを突いていて、中でも「インハウスロイヤーがいれば外部の弁護士に依頼することは(当然?)減るのではないか、そうすると弁護士全体から見ればパイは大きくなっていない?」は正に問題の本質です。いやはやそういうことなんですよねえ…


優良誤認しても「優良誤認」ではない

「ぜんぜん凄くない、誰がやっても同じ成果が得られることを、さも凄い成果であるかのように示し、それに報酬を設定する」ことは、どんな業界でも行われていることでしょう。なぜなら、誰しも自分の属する業界以外については素人であり、その業界の普通がわからないからです。嘘はついてない。そして、広告の自由競争によりそういうところが勝ち残るのです。消費者の選択によって。景表法違反(優良誤認)? 実際に得られる成果より優良なことを書いているわけではないし、「他社」と比較しているわけでもない。消費者が「勝手に転んだ」だけですから…


ひょんなことから?

まず増員論があった。弁護士の数が足りないから合格者を3,000人にするという。しかし、そのための司法予算が無い。なぜなら、研修所は司法修習生に給与を支払うからである。ここで初めて、法科大学院という話が出てきた。法科大学院は学生が学費を支払うので司法予算は関係ない。そして法科大学院の勉強は司法研修所の(1年目の)内容と同趣旨のものだから、研修期間を短くできる──こうして、今や誰もが(?)大失敗と認める制度が誕生したのである。



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