棋士序列 その6

名棋士必ずしも名解説者ならず、解説者としての序列や如何。

S:究極の解説者。聞いて至福。あらゆる面で誰よりも優れており、まさに規格外の絶品。

A:優れた解説者。聞いて納得。手の解説が充実、雑談がうまい、発言のテンポが良い、等々。

B:普通の解説者。聞いてフーン。良い所もあれば悪い所もあり、可も無く不可も無し。

C:駄目な解説者。聞いてムカつく。手の解説をしない、雑談が滑る、声が小さい、等々。

管理人の独断と偏見で分類した暫定版は、以下のようになります。

S:二十五世本因坊治勲

A:二十四世本因坊秀芳・結城聡・王メイエン・小林光一…

B:その他大勢

C:林海峰・武宮正樹・山城宏・金スジュン…


置碁の白番

囲碁で下手相手に置碁の白番を打つのは、互先や定先とは全く勝手が違います。とにかく序盤は(当然ながら)圧倒的に不利で、どう打てば形勢が良くなるのか見当もつきません。それで(管理人は)適当に、さしたるアテもなくあちこちにパラパラと打ちます(俗に言う「豆撒き」)。

しかし、序盤から中盤に進むにつれ、下手が悪手を連発してくれます。それはもう、上手から見たら「なぜそこに打つのか?理由が見当もつかない」という手です。管理人もプロに指導碁を打ってもらう時はそういう手を打っているわけですが(対局終了後の検討の際に色々と教えてもらえます)。

そして、形勢が急接近し逆転するのが、往々にしてコウです。上手と下手とで、技量に特に顕著な差が出るのがコウの処理です。上手にとって已むを得ざる仕儀にて大きなコウになり(置碁では、コウになるとわかっていても手を入れている余裕が無いのはいつものことです。少なくとも管理人にとっては…)、適切なコウ材が無い。例えば、コウの価値が50目として、釣り合うコウ材が無いので、仕方なく30目の価値しかない手をコウ材として打ちます。その時の内心は、「これでコウを解消されたら投了しよう」というものです。

しかし、上手としてはあくまでも平然とした表情を保ちます。すると、下手はこういうコウ材に受けてくれるのです。そして、そのうちコウを謝ってくれます。そうでない場合は、コウに比べて非常に小さな(前述の例えで言えば20目くらいの)手をコウ材として打ってきます。上手はそれを待っているわけで、やはり平然とした表情でコウを解消します。

置石が多ければ多いほど、上手の着手は(少なくとも管理人が上手の場合は)本当に綱渡りの連続で、上手が勝った一局でも、そのうちに「ここで正着を打たれたら投了していた」という場面が何度も訪れています。しかし、下手は上手に(対局後に)解説してもらわないと、そのことに気付きません。

囲碁に限らず、世の中とはそういうものではないでしょうか。


悪手

囲碁で二桁級位者が打つのを見ていると、序盤はそれなりに形どおりに打っていても、石が混み合ってくると、途端にどうしようもない悪手を連発します。管理人も、中学一年の囲碁を覚えたての頃、囲碁部のI先輩と打っていて、そろそろ中盤も終わるかなという時に、その先輩が私の大石を指差して「へいへい、にいちゃんにいちゃんにいちゃん、この石生きてると思うぅ〜?」と言ってきた、という思い出が…

そして、アマ高段者でも、プロが見れば、やはりどうしようもない悪手を連発しているのです。専門家というのは怖ろしいものです。


棋士序列 その5

昨年末の時点で、本因坊戦リーグは8人全員が3局打ち終わり、新入りの井山名人が3勝でトップ、それを高尾・山下・張の3人が2勝で追う展開。その3人も、負けたのは高尾と張が井山に、山下が高尾にであり、それ以外には負けないということ。

今の日本囲碁界は、かつて「平成四天王」と呼ばれた4人(山下棋聖天元・羽根本因坊・張十段王座碁聖・高尾九段)に井山名人を加えた5人の争い。それ以外の者が公式七大タイトルを獲れる感じが全く無い。河野・結城・キミヤンあたりは…

ただ、河野臨は、かつて天元を3連覇したし、昨年末にネット公式棋戦の大和証券杯で井山を破って優勝したし、年齢的にも「平成四天王」のうち最も若い張より1歳下ということもあり、かろうじて上記5人に対抗できるか。でも棋聖リーグにしか入ってない(しかもやっとこさ)からなぁ…

ところで、囲碁に興味が無い人は、今でも井山裕太の名前を知らないんだよね。あれだけ超ビッグニュースだったのに…ゴルフの石川遼と比べても全く遜色ないのに…マスコミ(特にTV)の報道が…朝日なんだから報道ステーションとかでもっと大々的に取り上げてほしかった。

やはり、国際戦で優勝、これしかない。なんだかんだ言っても、国際戦で全く勝てない競技に国民は注目しないよ。それと普及。これについては、考えさせられるところがあるのだが…


山下敬吾天元復位

本日、天元戦5番勝負の第5局があって、なんと山下が張に勝って天元に復位したよ。いやほんと、3時間の碁で山下が張に勝てるとは思わなかったわ。今日の碁は途中で張の「不利カワリ」によって山下大優勢になったと思うんだけど、その後例によってマギレて、ああ第4局と同じでいつもの大逆転パターンかと思ったんだが。まあでも、今日の碁を負けたら、山下は今後一生張に勝てないよな。

年明けの棋聖戦はこりゃわからんぞ。張はいつかはグランドスラムを達成するよね。あと棋聖だけだからね。いつの年の棋聖戦でもいいわけだからね。でもそれが来年かとなるとどうだろう。山下は名誉棋聖のチャンスは来年だけだろうから、これはもう棋士人生を賭けるよ。武宮やヨーダやリッセイのような悔しさはたまらんだろうしね。そのために実に幸先がいいね、この天元復位は。

ということで、年明けの棋聖戦がより一層大注目となったわけだ。それにしても、張は不調とか言われるけど、結城とキミヤンには3-0で圧倒したんだよね。つくづく序列は残酷だな。


棋士序列 その4

本日行われた王座戦第2局は、第1局と同様にキミヤンの完敗。キミヤンはヨーダと公式対局戦績が打ち分けで、ヨーダも張栩に勝てない。「張栩>キミヤン・ヨーダ」が明瞭すぎる…


第30回法曹囲碁大会

毎年この日に開催される法曹囲碁大会が、本年も市ヶ谷の日本棋院で開催されました。今回は第30回の記念大会。この大会は、弁護士・裁判官・検察官の囲碁愛好者が参加して囲碁を打って親睦を深めるというもので、5人一組の団体戦が基本です。

管理人は第25回大会から参加しています。管理人は数年前の大会で、研修所で管理人の刑事裁判の指導教官だったT裁判官と対局し、管理人の黒番2目半勝ち。その時はT裁判官は副将でした。対局終了後、T教官は「見損じだ見損じだ」とさかんに悔しがったものです。本年もT教官と対局し、管理人の白番盤面10目以上、計算するまでもない勝利。今回はT裁判官は四将でした。対局終了後の悔しがりようもあまりさかんでありませんでした。ということは、この数年で…


棋士序列 その3

天元戦で第1局は山下の勝ち、第2局は張の勝ち。碁の流れが名人戦に似ていると思います。つまり、第1局は負けたほうの明白な失策で、それ以降は第1局に負けたほうが明白な失策なく連勝して終わり、という…

年明けの棋聖戦、山下にとって虎の子の棋聖戦、名誉称号のかかった棋聖戦、でも挑戦者が張になった棋聖戦。山下の名誉称号はだめぽな予感、張の(チクンに続く史上2人目の)グランドスラム達成は確実な予感。


手談

囲碁の別名は色々あります。烏鷺とか爛柯とか橘中の楽とか…。そのうちの一つが「手談」です。実際、同程度の棋力の人と対局すれば、相手が考えていることがよくわかるんですよ。「次にあそこに打つつもりだな」とか「ここに打ったら手を抜かれるな」とか。言葉を発しなくても、打つ手で歓談できるということです。これはなかなか楽しい感覚ですよ。


「わが」

「わが天才棋士・井山裕太」(発行:集英社インターナショナル、著:石井邦生)をようやく買えました。

それにしてもこの本は、名人戦の最中に発売された(奥付は2009年10月10日第一刷発行、内容は今期名人戦リーグ終了後で名人戦7番勝負開始前の時点)わけで、部外者ながら「これで井山が名人を獲れなかったら、かなりトホホな本になってしまうぞ…」と心配したものです。

それにしてもこの本は、師匠だから言えるにせよ、「わが」ですからね。凄いタイトルです。集英社が勧めたのでしょうか。石井師匠は弟子の中学生の井山に20連敗したとのこと。石井九段は「世界中の誰と打っても20連敗することはないと自信を持っていえる」としています。なにしろ石井九段は平成13年の世界囲碁選手権・富士通杯で世界最強棋士イチャンホに勝ってますからね。言葉の重みが違います。

それにしてもこの本は、巻末にほったゆみ氏と井山八段(当時)の対談があって、ほった氏が「井山さんの将来、未来が、そのままヒカルの将来、未来ですよ」と言っているのが非常に良い読後感をもたらしています。

それにしてもこの本は、出たばかりながら改訂増補版を出してほしいところです。そして井山が世界タイトルを獲ったら三訂追補版を…


棋士序列 その2

井山裕太が張栩を圧倒して名人となった後…

阿含・桐山杯の決勝で、羽根直樹本因坊が張栩(昨年まで阿含・桐山杯を驚異の3連覇中でした)を倒して優勝しました。王座戦第1局で張栩王座が山田規三生挑戦者を破りました。本因坊戦リーグで張栩が結城聡を破りました。

形式的序列とは別に、実質的序列が冷酷なまでに明らかになってきた感じです。張はその保有するタイトルのうち最も価値のある名人を失い、精神的にも肉体的にも非常に辛い状況。それに羽根はきっちり勝ちました。羽根は張に勝ち越している数少ない棋士です(井山でも張には負け越し)。一方、そんな張に対し、キミヤンと結城は負け。特に、結城は先の碁聖戦挑戦手合で0勝3敗だったのを含め、これで対張9連敗。

キミヤンも結城も決して弱い棋士ではない、それどころか非常に強い棋士です。しかし、非常に強い棋士の中でも、「張栩に勝てるか」で、超一流と一流とに分かれる感じです。

このデンでいくと、山下敬吾の名誉棋聖は挑戦者決定戦にかかっているかと…(あ、平成四天王の最後の一人の高尾紳路は、本因坊戦リーグで井山に負けて、これで対井山7戦全敗、なんとこれまで井山に勝ったことが無い。かつては張栩の天敵だったのになぁ…)


棋士序列

井山は名人となったことで棋士序列2位。1位の山下以外は、井山と打つ際には大阪まで出向かなければならなくなりました。う〜ん、色々と凄い地殻変動です。

ヨーダ「ただの九段に興味はない。棋士の中に棋聖・名人・本因坊・小四冠がいたら、俺のところに来い。以上!」

こうして、変人ヨーダのもとに、泣きキャラのケーゴと常識人のユータと常に冷静なナオキとイケメンのウが集まり、「世界戦を大いに盛り上げるための捨石名人の団」(略称:SOS団)が結成されたのである。

…これは強そうです。


井山裕太名人誕生!

ついに、ついに井山裕太が名人になりました。今日は日本囲碁界にとってここ10年で最も画期となる日ではないでしょうか。日本囲碁界の第一人者である張栩5冠を4勝1敗(その1敗も井山優位だったところを半目の最小差逆転)で圧倒!

強い!強すぎる!!

実は、管理人は第3局の途中で「これは井山苦しい」と思っていたのが実は井山の読み筋だったというのを知って、これは4勝1敗で名人になると確信していました。

これからは、言わずもがなですが、国際戦ですよ。決勝でグーリーとイチャンホを倒して優勝してくれ!!(真に師匠を超えるにはイチャンホを倒す必要ありですよね。イセドルは休業中だから…)



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